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1巻

 全国空手大会の決勝戦、刃牙VS末堂を収録。僕が刃牙を読み始めたのは、「覚悟のススメ」目当てにチャンピオンを読んでいた頃、(あ、この漫画も面白いな)という感じで注目し始めました。その時やっていたのは「超軍人ガイア」辺りだったでしょうか。なので連載当初から読んでいたワケではないんですが、こうして1巻を見てみると、いきなり決勝戦から始まっててとんでもなさが伺えます。

 この巻では主人公/刃牙の目指す強さ・この格闘漫画の方向性が「ルールの設けられた競技内でのトップ」ではなく何でもありの格闘での最強」に向けられてるコトが描かれています。

「この大会ではそこまでやる選手はいないでしょうけどね 噛みつきは反則のようですから」

「格闘士ホントに倒したきゃさ...顔面...打たなきゃ...たとえ反則でもね」

この刃牙VS末堂は、反則だからダメ的制約に縛られているスポーツ(競技)とは一線を画した闘い、それに満ちた格闘漫画、の前章的なバトルに位置付くと思います。当て馬としての末堂です。

 あと余談ですが、やっぱ連載初期って絵が下手ですね。愚地独歩にメキュッとやられる時の末堂、頭身ひどすぎます。ギャグ漫画的です。


2巻

 刃牙の学園生活といった日常、愚地独歩・加藤清澄・本部以蔵など謎めいたキャラ(当時)がいよいよ動き出す巻。そして、東京ドーム地下闘技場の存在が明らかに。

 3年間ヤクザだった経歴を持つ暗黒街で鍛え上げられたルール無用ぶり、刃牙とは正反対のキャラ作り(オールバック・ダーティな雰囲気・下品な口調など)から、刃牙のライバル的存在として登場したであろう加藤清澄ですが、解説も兼ねた地下闘技場への驚きぶりが運命を決したと思える気もします。


3巻

 地下闘技場「刃牙/鎬昂昇」戦を収録。地下闘技場ではすでにチャンピオンの座にいる刃牙の闘いが読者の前に公開される巻です。

 末堂との闘いは空手というものを効率よく短期間で理解するために刃牙が取った手段。何故、空手を理解しなければならなかったのかと言えば、地下闘技場での次なる相手/鎬昂昇が空手の使い手である故。通称紐切り鎬神経を指で引きちぎる。ていうか空手なのかコレ。

 鎬昂昇というキャラを紹介する為、スペインの牛追い祭りで暴れ猛牛の視神経をぶったぎっていたなどというバカなエピソードもあっての「範馬刃牙VS鎬昂昇」。紐切り以外にも斬激、一本貫手から成る鎬流空手です。これは空手でも亜流な感じじゃないでしょうか。末堂との闘いのノウハウが役立ったとは思えません。何はともあれ刃牙の勝利でしたが。


4巻

 鎬昂昇、つまり空手との勝負を終えた刃牙の次なる挑戦者として登場するのがプロレスラー/花田順一。本部流柔術免許皆伝の男。前座レスラーとして引き立て役に回っていながらも、実力は一級、しかも何だか性格エロい。本部もその才能を認める弟子、というコトで如何なるバトルが展開されるのかと思いきやこの花田、図に乗り過ぎてプロレス界のドン/マウント斗羽に闇討ちを喰らいます。挑戦権は斗羽に移動。

 これを読んだ時、前座レスラーだけどその実強い花田、そんな彼がストーリー上でもマウント斗羽の前座であった二重の前座という構成の絶妙さに感動しました。板垣恵介流石と感動したものです。

 総合掲示板でアシスタントが「花田はキャラ立てに失敗したので斗羽の登場になったと板垣先生は言ってました」といった内容のコトを書き込んでるのを読むまでは。


5巻

 板垣のプロレス観は「最大トーナメント編」での猪狩を通して描かれた「打たれるコト前提、故に打たれる時には覚悟を決める」にありそうです。そう捉えるとプロレスについてよく言われる『何で避けれる技避けないの? やっぱ八百長なんでしょ』に、ある程度の説明が付きます。プロレスとはスタミナの奪い合い、という感じでしょうか。そんなプロレス/レスラー観がこの「刃牙VSマウント斗羽」にも見受けられます。

 後半は斗羽に勝利した刃牙の前に遂に範馬勇次郎登場。ようやく顔にかかっていたシルエットがとれました。そして愚地独歩VS勇次郎のビッグカードが決定。


6巻

 この巻の最大の見どころは「範馬勇次郎に走りかかる本部以蔵の」。

これってやっぱ笑うトコロでしょうかね。

 「独歩VS勇次郎」を控えたインターバル。更にその日には刃牙もメーンとして闘技場に立つ。相手として出てくるのが、鎬昂昇の兄/鎬紅葉。空手、プロレスに次いで出てきたこの紅葉は何者か。答えは、医者。

 ヘビーボクサー級の瞬発性/スプリンターの機動性/アマチュアレスラーの柔軟性/マラソンランナーの持久性、この全てが備わった超肉体の持ち主です。今までの一点豪華な対戦相手と異なり、トータルファイターたる刃牙に近い格闘士として作られたキャラではないでしょうか。


7巻

 地下闘技場/範馬勇次郎VS愚地独歩を収録。

 ウドンデ、前羽の構え、散眼、といった技の応酬がイイ感じです。何といってもこの巻、恐ろしいコトにあの勇次郎相手に愚地独歩が善戦しています。ここまでイイ勝負をしたのは、独歩が強いという理由以上に、この段階で勇次郎のキャラ設定が固まってなかったというのが実情でしょうが。『勇次郎は戦闘に於いて常に成長期』という設定もあるのでこの闘い以降強くなったとも考えたいんですが、ベトナム時代の方が遥かに強そうだし。

 そして闘い終盤にて、遂に勇次郎が「鬼(オーガ)」と呼ばれる由縁が明らかに。背中に浮かび上がる筋肉で出来た鬼の面、それがオーガの正体。それにしても勇次郎よく喋ってます。こんな勇次郎はもう見れないでしょう。きっと板垣本人も後悔してます。

 試合はただ思いっきりブン殴るという技で独歩を殺して勇次郎勝利。


8巻

 地下闘技場/範馬刃牙VS鎬紅葉を収録。

 医者ゆえ人体を知り尽くしている紅葉のとっておきの技が打震人体を血袋と見なし、振動によってダメージを伝播させる技です。

 刃牙も今回は遂にとっておきの技を披露します。剛体術。インパクトの瞬間、全関節を固定させる。そうするコトで、拳のみを叩き込むのではなく、全体重に値する重量を相手に打ち込むコトになる。

まあ、結構怪しい解説ですけど。

この勝負、結構紅葉イイ線いってますね。紅葉、かなり強い部類に入るんじゃないでしょうか。最大トーナメントでは1回戦で負けてるけどある意味試合放棄だったし。


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