佐藤友哉


●「フリッカー式」 鏡公彦にうってつけの殺人(講談社ノベルス)

 事前にあまり芳しくない評価をきいていたコトも手伝ってか、読了した今の感想としては、それほど酷くなかった、てな感じですか。

 読む前に想像していたのは、監禁型エロゲ−にインスパイアされまくりのモラル欠落背徳小説で、中学生の殺し合いを扱った「バトル・ロワイヤル」みたいに、表面上のエグさで良識人激怒なシロモノだと思っていました。全く違ってました。

 森博嗣や浦賀和宏を中心に、色々なモノを借りてきてる印象はありますねー。あらゆる猟奇的な作品のセンセーショナルな部分を借りまくってる「多重人格探偵サイコ」の原作者大塚英志が推薦文を書いてるのはそれゆえでしょうか。

 この作品(もしくは作者)の持ち味になりそうなのが、アニメや漫画などのマニアックなネタの引用ですか。僕の日記も結構そういった一面を持っているのでこの点については叩きたくありません。これが漫画などではなく、詩や古典の引用だったら、クイーンやデクスターのように博識衒学な作品になるのですが。

(20010716mon)

 


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