小栗虫太郎


●「日本探偵小説全集6 小栗虫太郎集」(創元推理文庫)

完全犯罪/後光殺人事件/聖アレキセイ寺院の惨劇/黒死館殺人事件/オフェリヤ殺し 以上5編収録

 夢野久作「ドグラ・マグラ」、中井英夫「虚無への供物」と並び、三大ミステリと呼ばれる作品の一つ「黒死館殺人事件」。衒学に満ちあふれた目眩を催す迷宮。感想を述べます。

全然わかりませんでした。

何とか読み通したもののまるで頭に残ってません。

本部「ヤロウ...タブー中のタブーに触れやがった...」

この作品は絵的に考えるなら、描かれてる人物の絵がまずあってそのマニキュアだらけの5本の指に8つぐらい指輪がしてありその指輪から更にチェーンなどのアクセサリーが伸びてその先にまたという具合でもう原型が埋没するほどゴテゴテな装飾がされている感じ。人物が中心なのではなく、もはやその全てがメイン。

小林幸子の衣装というか、ファイナルファンタジーのラスボスデザインというか。

 この作品の魅力は、小説のストーリー的な部分ではなく、全体に対する圧倒的な何か。今日日のペダントリー小説はストーリーに密着した衒学なのでまだどうにか自然に見れなくもないけど、この作品は全く無関係な蘊蓄がその場その場で連発。超越してます。

(20011224)


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