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■0329:冨樫義博「幽遊白書公式キャラクターブック 霊界紳士録」/単行本

 公式ガイドっていうか何というか、まあそういう本です。完全版を発発行する当初からこれも出すのは考えていたんだろうか。完全版出してる内に、コミックスでは収録されてるけど今回は入れないものも何とか搾りつくして使えないかと思っての発想なんじゃないだろうか、ぐらいに思えた。

 正直これは全くオススメできないです。オフィシャル故に深く突っ込んだ内容にはなってないし(深く突っ込みようもないでしょうが)、特に目新しい情報もないです(目新しいコトを連載終了して10年経ってる今頃出されても困るが)。連載から相当経ってる今だから言える製作秘話、とかも別にないですし。まあ、幽遊白書は性質上製作秘話は載せられないでしょうが。

 ネットなんかのファンサイトのほうがずっと面白いです。オフィシャルじゃないが故に、緘口令が敷かれてないし、言いたい放題予想や推測も含めたコトが載せられる強みがありますから。こういうオフィシャルなガイドブックよりもファンロードの冨樫義博特集号買ったほうが僕は楽しめる。今回はお金が余ってたから買っただけです。

(20050331)


■0328:冨樫義博「幽遊白書 完全版」15巻/漫画/単行本

 最終巻である15巻。魔界トーナメントの提案、開催、終了、霊界探偵業復活、そして終了。

 魔界トーナメントはやはり勿体無いという感想が最前に出てきますが、圧倒的な力を持つ黄泉とムクロを短期間の修業や覚醒めいたパワーアップで倒しちゃうのも無理な話です。そう考えるとこういう和解を絡めての収斂ってのも一つのストーリーとしてアリです。アリな上に、レベルEのシリアスと思わせて意外なトコロで幕を閉じる手法にもどことなく通じるものがあるので冨樫らしいとも言えます。大会内でもミクロに柘榴がシリアスな登場を見せたトコロでコミカルに敗退してたりと、レベルE風味があります。

 魔界トーナメント終了以降のエピソードはどれも小粒な感じ。連載開始時同様探偵業に戻ったんですが、原点回帰というよりも本来の読者層のコトをあまり気にせずに自由に書いていそうな雰囲気も感じます。状況の説明が分かりにくかったり(個人的にはそれが凄い好きだったりしますが)。

 ショートショートである「平和の群像」は全て恋愛絡み、というか男と女の組み合わせがあるんですね。蔵馬だけロンリーですが。飛影とムクロに至っては、「SPECIAL DAY」で一話丸々使ってます。

 ラストエピソード「のるかそるか」「それから…」では過激派による霊界乗っ取り劇。大竹がその一味ってトコロにこの作品の味があります。「のるかそるか」、途中からフキダシがイチイチ定規で書かれてて、妙な恐ろしさを感じさせます。

 というワケで「幽遊白書」、完全版の発売を期に久々に通しで読みましたが、想像以上にシンプルでした。その上あっと言う間に終わった感じ。仙水以降が割りと短い。幽遊白書と言えば僕の中では仙水なのに。やっぱ冨樫は好きな漫画家ですわ。「HUNTER×HUNTER」のコミックスも集めようかなーと思いました。

(20050331)


■0327:WJ17号/漫画/連載

BLEACH -12・5 寒月に咲く
 「本当かどうかは問題じゃない」という台詞が、幾らでも記憶を改竄できる能力でもある催眠術使い故に何となく深みを感じさせます。勝手にそう感じちゃうだけでただそれっぽいポエミーな台詞書いてみただけなのかも知れませんが。

 いまこのタイミングで過去の藍染を出すのは憎いです。藍染が黒幕と分かってない数週前にこの短編出されたら、藍染のコト思い出してて、黒幕として登場のサプライズが薄まってただろうってのもあるし。

NARUTO
 ナメクジ娘がどうだの言ってる砂の姉ですが、実は自分の弟がナメック星人です。ターバンの下に触覚あります。あとモノクロなので分からないんですが、カラーだと肌の色は緑です。

 姉弟の孫がサソリでしたが、どこからそれは知ったんだろうか。カンクロウ経由かと思ったけど、カンクロウはずっと意識がないような感じですし。うわ言でもらしたんだろうか。意識がない時はどんなコトを口走ってるか分からないので恐いです。

BLEACH
 虎鉄勇音の天挺空羅により藍染の反逆が全員の知るトコロに。山じいと二刀流二人組みの戦いは水入りに。爆発したトコロでこの戦いは水入りになってたんですが、あれからどうなってたんだろう。一方、乱菊とイヅルは決着が着いてました。イヅルが省略負けしてます。こっちも水入りにしてやれよ。マユリは藍染とからんでないのか。東仙よりもこいつのほうがつるんでそうなのに。

 「彼の目的こそが----朽木さんの殺害なんだ!」と息巻く石田雨竜。その発言を受けて、回りの連中がどんなボケするのか期待してしまった。高幡の印象を石田が醸し出しているからです。これシリアスな漫画だった。

ONE PIECE
 ルフイはともかくゾロは何がどうなってそうなってるのか分からん。足を滑らせたって。この調子だとCP9はこのエピソード内で決着が付きそうな雰囲気ですな。
 CP9の中でカクはちょっと微妙な感じです。このまま敵として終わるのかどうか。今回の「失礼…」という台詞のコマのカクとか。前回以前に隠し倉庫でフランキーと一緒にいたウソップを見つけた時の「お前は確か麦わらの仲間」と言ったときの表情とか。

アイシールド21
 ブタブロス、当面の危機を回避。育ったら食われるんだろうか。実はイノシシなんじゃないだろうか。それで逆にケルベロスを圧倒。圧倒されるケルベロスなんて想像つかないのでそれはないか。むしろ互角。か、実はケルベロスよりも強くなってても舎弟。

D.Gray-man
 「そしてこれからもアクマを壊し続ければそれがエリアーデを壊した『理由』になる 理由があれば生きられる 理由の為に生きればいいじゃないですか」。これは凄い。作者はおかしいんじゃないだろうかと思ったんですが、作中で「確かにあんま前向きな方法じゃねェかもだけど」等と出てるからこの違和感は分かっててやってるみたいですよ。こうした理由付けはアリっちゃあアリですが、この漫画でこんなコトやったのは意外も意外ですよ。アメコミの悲劇的なヒーロー誕生エピソードみたいなクロちゃんイノセンス入りエピソードでした。

 ラストの「城共々自殺」と思わせて普通に生きてるってのも意外。「城共々自殺」ってのがこの漫画っぽいと思ってたのでそこで裏返したってのにはやられた感じ。もしかしたら作者はそういうフェイクも織り込めるんじゃないだろうか。先入観で「絵が丁寧だけどストーリーはオーソドックス」という印象だったんですが。

脳噛ネウロ
 「うん…生ゴミ…大…好物」に萌えた。サディストならこの台詞で半年は大丈夫。次のページのパンをキャッチしてる弥子の絵にテニスの王子様を感じた。

 前回の犯人は犯人だと暴かれた時メンタル面の歪みをビジュアル化してましたが、今回は即物的に肉体の変化として描いてます。次はどうするんだろう。

ユート
 スケートをやってた自分にはラストのあれはスピードスケートじゃなくて何なのかはすぐ分かりました。軍人スケートです。ドイツの。軍人とかドイツとかボケるにも語彙が貧弱な自分がイヤです。

テニスの王子様
 監督狙いのサインを監督が出してるトコロがとんでもない。「その打球消えるよ」で、消えてる描写がないのがとんでもない。描写が消えてるだろ。

ふるさとさん
 この作者はどうしようもない漫画ばっかり載せてる人だっただろうか。今回は全体的に面白かったんですが。何かあったんだろうか。作者か、僕に。

HUNTER×HUNTER
 ミイデラゴミムシの登場が受けた。

いちご100%
 「東城先輩は真中先輩のこと好きなんですよ」。第三者から伝わるトコロが意外です。しかもメイドコスプレしてる女から伝達。今回はこの外村妹が可愛かったのでそれで充分。最近はさつきより外村妹のほうがいやらしいです。

武装錬金
 マスクだけならお洒落、って部分が面白かった。カズキは蝶野のコスチュームをどう思ってる設定だったっけ。妹はお洒落と思ってたような覚えがありますが。

 斗貴子の元クラスメート登場。これは毒島の中身として用意してたけど破棄したキャラに思えます。ネットやファンレターに毒島の中身は美少女、という意見が多かったので、和月先生の天邪鬼な精神が反発を覚えてしまったんです。つまり、毒島の中身はおっさん案を採用してます。沖縄テニス部の監督を弱気にしたようなデザインです。

ピューと吹く!ジャガー
 ラクかも知れないが、金魚はイヤだろ。臭いとかイヤだろ。

(20050330)


■0326:今週のバキ/漫画/連載

 バキがマホメド戦に乗り気になるまでマホメドはバキの戦友に戦いを挑み続けるのでしょうか。今回のターゲットは独歩。独歩はマホメドが親に生き写しなのを驚いてます。ていうかジュニア本人が言い出すまで息子だと気付いてなかったような表情してるし。帽子、眼鏡をぶつけて間髪入れずジュニアに攻撃を仕掛けますが、反撃のめり込みパンチを受けてます。達人も眼鏡をぶつけてましたが、死刑囚と激戦を繰り広げた精鋭達の得意技なんでしょうか。独歩の次は誰が眼鏡ぶつけるんだろう。その為には眼鏡かけなきゃならないです。烈が眼鏡かけます。烈は生真面目なので、律儀に度の入った眼鏡かけそうです。

 この展開だとバキがラスボスに思えてきます。ジュニアが主人公っぽいですよ。バキ直属の四天王二体目との戦闘中。ラスボスの城はバキハウス。当然バキは眼鏡で登場。んで、真のラスボスは梢江で、最終戦は青年誌でSAGA2。

(20050325)


■0325:WJ16号/漫画/連載

アイシールド21
 アニメ化巻頭カラー。中川翔子が鈴音の声優抜擢。初恋の相手がファイナルファンタジーのキャラでお馴染み中川翔子ですよ。こういう起用企画の際、いつもなら「心にも無いコメント寄せてるなー、ていうかホントに本人のコメントなんだろうか」と思うんですが、中川翔子の場合本気に思えます。本気っていうか、言いたいコトの1割も言えてない気がします。

 裏の計画ってのは何なんだろう。現段階では、陸に危機感を持たせて「敵に塩を送った」結果しかないけど。

ONE PIECE
 メリー号崩壊。今まで何で頑張って残してたんだってぐらいあっさり崩壊。人は殺せないので船で仲間の死を演出してるのかも。

 「助けていいんだとわかった時の あいつらの強さに限度なんてないんだからっ!!!!」。ワンピ節出ました。「“女のウソ”は 許すのが 男だ」。ワンピ節出ました。サンジはどこでそんな生き様を得たのか。ずっとコック船で引きこもってたワケじゃないんだろうか。テレビ? テレビで学んだのかな?

NARUTO
  御姉弟登場。未来の東城姉弟の姿でしょうか。あそこで何か釣れるんだろうか。それともあれこそが独自のルートかな。孫ってのはサソリかな。カンクロウの情報でってコトで。どちらかと言うと、別メンバーにそういう因縁属性を付けたほうがキャラ立ちが散らされていいと思うんですが。

BLEACH
 『-----白い息にボクは決意を込める。』、これ久保っぽいんですけど担当が考えたアオリなんだろうか。久保っぽく考えたんだろうか。

 日番谷は完膚なまでに死体っぽいんですが、あれでも生きてるのかなあ。そろそろ誰か殺しませんか。死んでるのかも知れないけど。

 藍染が悪党判明しても表情が割と柔和なのがイイですな。バレた途端顔変わるのが常の少年漫画なのに。「砕けろ 『鏡花水月』」で斬魄刀公開。催眠術ネタは一度限りとして、で思いつく限りのコトをやって欲しい。最後は痴呆化・幼児退行で。

ユート
 「出ねェんなら横でガタガタ言うな!」。これいいですね。吾川株上昇ですよ。少年は未成熟なので、登場人物はどこかしら足りない要素があり、そしてどこかしら秀でてる部分があるのが心地いいです。

D.Gray-man
 この展開はかなり凄いです。あくまでも本心を隠したまま倒されるエリアーデとか凄い。強引にテーマ性を持たせれば引きこもりへの警鐘にも出来そうなクロウリーなんかもまた、「お前とならそんな生涯を送ることになってもいいと思っていた」なんて弁えた上での熱い発言させてるのも凄い。お互い本音を完全に伝えないまま決着が着くのも凄い。深い。深みがありますよ。こんな決着は深過ぎるんですが、今までの作風や構成力から、「深読みし過ぎだ。作者はそこまで計算してないよ。こんなの偶然の産物」とか思っちゃうのが自分の悲しいトコロ。

デスノート・ハウトゥリード

 『衝撃!!「Lを継ぐ者」メロ&二ア初公開!!』。何が衝撃かったら、本編以前でこうやって顔公開しちゃうコトが衝撃です。ラフなので今後変わる可能性もあったのかも知れないのに、公開したら変えられるものも変えられないでしょ。

脳噛ネウロ
 「コカイン ヘロイン 覚醒剤 モルヒネ ペンタゾシン…」、いやいやいや何でも入れ過ぎだろ。「これを平らげた人間がどのような状態になるかは想像できよう」、いやいやいやいや想像出来ないって。

リボーン!
 「今日はエロさに加えて何だか怖いです…」に笑った。

HUNTER×HUNTER
 現状がどうなってるのかマップ表示。ゴンを付けてるのはヘビやフクロウとの戦いを解説してたヤツでしょうか。ジャイロかなーと思ってるけど、いきなりジンってのも熱いかも。とは言ってもジン抜きでキメラアント編は終わらして欲しいですけどね。パワーインフレを強いキャラでどうにか帳尻合わせて終わらせるってのはハンターらしくないから無いとは思いますが。

 キルアがピンチっぽいです。蟻軍勢はシャウアプフによってそれぞれの念を習得修練してるようです。今までの基礎部分のみじゃない念がこれからは出てくるのか。その軍勢と旅団となら、旅団不利になるのかな。

いちご100%
 「ずっとずっと大好きだから…!!」の次のコマの西野の表情は何なんだろう。東城の台詞を言ってみて真中が動揺するのかどうか確かめたんだろうか。それともビデオ観て(この台詞いいじゃん!もらい!)と思ってパクっただけだろうか。

 そして死亡説が流れていた黒川先生が先週に引き続き登場。二週連続で出るなんて。今度こそホントに死ぬんじゃないだろうか。

 東城がボロボロ泣いてるのが切ない。彼女いると言われて、自分の例のシーンが流れてるのが切ない。

武装錬金
 そう!打ち切りです。よってその他全ての伏線は只今を以って一旦放棄。に思えて仕方ない。

 大戦士長は後ろ髪短いんですね。何となく長髪イメージがあった。HAHAHA!ゴスゴスをくどいぐらいやってるのにウケた。

ピューと吹く!ジャガー
 「人数は守らねぇし」に笑った。脅迫状に「二人で」とかあったコト忘れてたよ。

(20050320)


■0324:今週のバキ/漫画/連載

 達人敗北。前回ラストでどうなっていたかと言うと、ジュニアが寸止めしていました。そして距離ゼロからの打ち込みで脳を揺るがしての勝利。殺気を拾う合気の使い手である達人対策として、殺気を持ってではなく、相手の動きを止める目的で打ち込むってのもアリなのかも。今回のジュニアは偶然殺気なく打ち込んだでんしょうが、打ち勝つ意思があっても回避できなかったのかな。

 親マホメドの最盛期の力も同時に語られています。脳が指令を出すスピードをも上回る速度で打ち込むパンチ。回避不可能。ジュニアの格闘技術も「ボクシング」になっていますが、もうボクシングでいいのかな。登場時はボクシングじゃないって言ってたけど。まああくまでボクシングは一般的に分かりやすく表現してるだけで、実情はボクシングじゃないアライ流の技術という感じでしょうか。

 ラストはバキと梢江。結婚を申し込まれたコトを伝えたみたいです。何だか余裕の表情の梢江。ジュニアから話を聞いた時はえらい表情豊かで面白かったのに、今回はSAGAモードです。

(20050320)


■0323:WJ15号/漫画/連載

デスノートスペシャルポスター
 メロと二アの髪の色公開ですよー。大型掲示板あたりはこの髪の色ネタだけで1000消耗するんでしょうか。

ボボボーボ・ボーボボ
 WJ表紙&巻頭カラー。表紙の髪が桜になってるってのは、普通に考えたら気持ち悪いのに違和感ないです。ズボッとかギョラーとかには妙な感じ。テニスの王子様の書き文字で済ませばいい部分まで写植にしてるあの感じ。
 折り込み企画では読者オリジナルハジケキャラ募集。半熟英雄のキャラ募集を思わせるノリです。
 見開き扉では多数のキャラ登場ですが、どこまでが作中に出たキャラでどこからがテキトーに描いたモブキャラなのか分からないのが恐ろしいトコロです。全部作中に出てた可能性があるのがもっと恐ろしいトコロです。

 毛の王国に突入。決死隊ではインビーが澤井先生的に一見無理してそうで実はノリノリで描いてそうなので注目。インビーって、淫靡でしょうか。インビテーションでしょうか。澤井絵で萌えてみせます。

NARUTO
 カンクロウが省略負けしてました。相手は『烏』『黒蟻』『山椒魚』の製作者、傀儡部隊の天才造型師と呼ばれた男『赤砂』のサソリ。いたちの最後っ屁の如くカンクロウ、サソリに何か仕掛けてますが、読んでて状況が把握できないです。後々「実はサソリに目印をつけておきました」とか言われても納得しそうです。
 サソリ、最後のページのコマでは口が見えてるのか。何だか禍々しいです。刺青(か化粧)と歯が多重になっていて。ていうかこのコマトーン要らないだろー。ある意味見せ場だろー。見づらいよー。

 任務に向かうナルトに「あの術は使うなよ…」と耳打ちするガマ師匠。あの術ってのは、順当に考えてお色気の術でしょうね。

アイシールド21
 先週から今週号へのブリッジ、何でこんな兄とか思わせようと妙なフェイク入れるんだろうか。髪形とかパッと見のシルエット被らせて。そういう意識を読者に植え込んで、実はヒル魔の血縁者なんだろうか。真ッさらな気持ちでこのキャラ絵だけ見たらヒル魔の弟っぽいよ。

 ラストのまもりは真意の見えない表情を上手く出してますね。雪光だけだと脅されたような印象ですが、まもりの表情からは何も読めない。凄い。

ONE PIECE
 トナカイがカッコイイ。チョッパーが飛び出した瞬間「トナカイ!!!」と即座に分かる町の人もイカしてる。自分なら街中に突如トナカイが現れてもトナカイだと思わないよ。シカ!?とか思う。

銀魂
 不謹慎ながらも、首を絞められてる神楽に萌えた。神楽の語るパートは感動的でしたが、それでも銀さんと星海坊主の掛け合いでギャグを散りばめてるのが凄い。シリアス一辺倒に向かったほうがラクなのに、徹底的にギャグをやり通す作者に感動。

脳噛ネウロ
 料理の絵が無駄にリアルなのに笑った。どんなアシ雇ってるんだって話ですよ。

テニスの王子様
 縮地法がもはや標準装備の通常技になっています。コマンドは421+キックボタン同時押しでしょうか。テニプリの格闘ゲーム出ないかなー。羆落としは発動後の隙が大きい、とか格闘ゲーム向きですよ。格ゲー出たら「無我の境地に目覚めた跡部」使わせていただきます。

BLEACH
 日番谷の卍解「大紅蓮氷輪丸」公開。そして瞬殺。この「大紅蓮氷輪丸」が今後活躍する時はくるんだろうか。後ろの結晶みたいのとか気になる。あれからレーザー出るんじゃないだろうか。刀を持ってないほうの手も、爪が氷で尖ってて気になる。引っ掻くんだろうか。それ引っ掻き目的? 

D.Gray-man
 「私もずっとお前を殺したかった!!!」。それは唐突だろー。アクマという疑いを持ちながら側に置いておいたってコトだとしても、殺したかったとまで言うか。本能で『アクマを殺したい』けど理性で押さえていたというコトだろうか。

 アクマの設定は十戒とか七つの大罪に絡めれそうです。

いちご100%
 「定期的なスキンシップ…か」等と言い出してる西野。何か変わった。聖性全開の存在だったのに何か俗になってきた。この変化は、範馬勇次郎の変化に近い。

ハピマジ
 結構好きです。テンポいいですし、ギャグも僕的に面白かった。

Waqwaq
 いよいよ最終決戦っぽいですよ。「5クシャスラ 6ハルワタート 7アムルタート」のコマ、それで済まされてるのが後半ナンバー護神像の悲劇です。

ピューと吹く!ジャガー
 高幡だからギャグになるけど、あれがうら若き乙女でしたら自殺モンです。今回は脅迫状とか全部面白かったです。色々今までの設定絡めてて、何か凄いなコレ。

(20050314)


■0322:小川洋子「薬指の標本」(新潮文庫)/活字/小説

 「薬指の標本」「六角形の小部屋」2編を収録。

 まるで分からなかった。文章が難解で分からないというワケではなく、何を意図してるのか、何がテーマなのかというのが分からなかった。ジャンル不明、というか、如何に自分がジャンルを知った上である程度方向性を固めた安堵の中で小説はじめ創作物を受け止めてるのかを知った。他の小川洋子作品の文庫で表紙が思いっきりホラーっぽい絵だったのがあったんですが、それ事前に見てて小川洋子作品に触れてたらホラーだと思ってたかも。

 収録短編2編の共通点は、「変化と喪失」。主人公が何かに触れて、触れるコトでその心が少しずつ変化し、そして何かを失うまでの物語です。失うコトを、各主人公はそれぞれ正反対に捉えてるのかな。感情移入できそうな共感できそうな、できないような。不思議な読後感がありました。

 肉体的な痛みの描写の際痛みの表現を薄く、メンタル面での痛みをじっくり描いてるかも。メンタル面を描くってのは別に特別ではないにしても、肉体面で痛そうなシチュエーションを淡々と流してるのが何だか印象に残りました。それに付随してか、決して描写に色が無いワケじゃないのに色彩を感じさせない文章でした(悪い意味ではなく)。

 僕としては何だかんだで「全体的に分からなかった」、という結論です。

(20050311)


■0321:北森鴻「凶笑面」(新潮文庫)/活字/小説

 「蓮丈那智フィールドファイル1」の副題を持つ連作短編集。異端の民俗学者・蓮丈那智を探偵役に据えた民俗学ミステリ。「鬼封会」「凶笑面」「不帰屋」「双死神」「邪宗仏」の5編を収録。

 解決パートにて、殺人事件と共に「民俗学を絡めた謎」も解決されます。これって単行本の時、帯推薦書いてた人、京極夏彦じゃなかったっけ。それも納得できる内容でした。数当たってない人なら「京極堂のパクリ臭い」と感じるであろう構成です。が、そういう構成はある意味ミステリの基本ですし、むしろ骨子よりも民俗学で装飾してるという点で似た雰囲気を感じそうです。

 何故か今まで読んだ北森鴻作品よりも読み進めるのがちょっと面倒だったかなあ。短編でかつ衒学パート(全く自分の知らない領域)がそれなりにあるのでじっくり読み進める必要があったからかも。

 ミステリ部分はそういう意味では語るコトは特になく、キャラ面で言うと蓮丈那智、この人が桁外れに感情移入できない描かれ方してます。思想を受け付けれない、とかではなく、マジで何考えてるのか分からない存在になってました。これこそが本来の「探偵役」です。森博嗣「Vシリーズ」の紅子よりも超然としてる印象でしたよ。絶対結婚したくないです。

(20050311)


■0320:今週の餓狼伝/漫画/連載

 また読み忘れてた。イブニング目立たないよ。イブニングをボクシングの地位まで引きずり上げてほしい。

 君川VS工藤。北辰館同士の対戦です。猛ラッシュの果てにフェイントを仕掛けた君川ですが、工藤はフェイントに乗らずにガードの逆を突いて勝利。一撃必殺。一撃必殺と言えば「基本的にない」ってのが前提だったのが板垣漫画ですが、最近はそうでもないのか。この君川の件に関してはノーガードだったも同然という理由付けが出来ますが、その間実に2秒の中国人とか何だったんだろう。

 工藤はあの容貌で寡黙、というキャラ作りが実に不気味さを演出しています。フィギュアとか集めてたら更にイイ。コスプレ喫茶でを付けた好みの女性に鍛え上げられた空手を卑劣にも武器として使って有無を言わせず行なっちゃう「工藤SAGA」やんねーかな。

 寡黙にして一撃がでかい、というのは花山なんかが上げられますが、工藤にはネットリしたいやらしさを属性に加えてほしい。マジでイイキャラですよ。あれで好青年ってオチでもそれはそれで面白い。性格が不明瞭な段階なので、工藤は今が一番楽しいキャラです。長田との対戦が決まってるので次の3回戦で負けちゃうのが勿体無いなあ。

(20050311)


■0319:今週のバキ/漫画/連載

 達人の技が久々に炸裂。「人体の反射を利用」等と、今までよりも一層その技術が解体されつつ説明されています。マホメドジュニアを地面に叩きつける達人。この時点で渋川は範海王よりも格上な感じです。

 ミステリアスな体術を実際に食らいつつも、それでも負ける気がしないと考えるジュニア。秘策はあるのか。ていうかまだまともに攻撃を放ってないので、渋川の回避能力次第、でしょうか。今号ラストだとジュニアの放った拳をすり抜けてるように見えますが、次回冒頭でいきなりクリーンヒットしてぶっ飛んでるかも知れません。ジュニア、他に特性ないし、当たらなかったら先がない感じなので。

 負ける気がしない、という部分は独歩VS天内での「勝つ絵が浮かばない」に通じるものがあります。大多数の読者もあの段階では天内の逆転を予想していたんじゃないでしょうか。でも何故か独歩が勝利しました。読者の予想を裏切る面ではここでジュニア敗北なんて展開が一番意外なんですが、それやると先が続かない。先が続かないと思いつつやっちゃえば何か次のネタが浮かんでくるだろうとうっかりやっちゃってホントに続かなくなりそうなのが最近の板垣氏の不安なトコロです。

(20050310)


■0318:WJ14号/漫画/連載

デスノートスペシャルポスター
 『再開へカウントダウン』って、今号から休載が始まったばかりです。宝石が散りばめられてる黄金骸骨とネイティブアメリカンの酋長っぽいヤツ、この二人が二アとメロでしょうか。

ONE PIECE
 トムが司法船襲撃の罪を引き受けて、死刑に。自らの作成した海列車に乗っての連行。切ないシーンですが、エニエス・ロビー到着近くになってきっと「乗り心地いいな」等と言い出してもっと切なくしてくれそうです。

 ラストのページのスパンダムが憎すぎる。フランキー、サイボーグ化に繋がる話でしたが、一体誰がその手術を施すのか。すでに出てるキャラで考えられるのは、ヨコヅナぐらいです。あのカエル、来週には普通に喋り出します。

BLEACH
 吉良イヅルの斬魄刀『侘助』は、斬り付けたものの重さを倍にする能力でした。松本さんの動きを止めるのは僕的に嬉しくない。もっとボンボン動き回らせて躍動を楽しみたいトコロ。とか思ってたら松本さんが『唸れ 灰猫』で斬魄刀を粉末状にしました。イマイチインパクトが足りないのは朽木白哉のと微妙に被っているからかなあ。ポーズは谷間強調で良い。

 雛森に「さよなら」と言い刀を突き立てる藍染。何てヤツでしょうか。何故ここで殺す必要があるのか。自分に好意を寄せている女性ですよ。まだ使えるだろ。もっと徹底的に利用して、とことん搾り尽くしてから始末すべきじゃないだろうか。と夜神ライト先生が言っておられます。

アイシールド21
 ポセイドン戦終了。小判鮫が泣いてる感動に水を注せなかったのか、マスコットキャラのコミカルな打ちのめし劇は無し。

 次の準決勝の相手はガンマンズの様子。まだガンマンズVS江戸前フィッシャーズの試合は終わってませんけど。鬼兵チームみたいな逆転負けしないかなー。そうすれば、甲斐谷陸の存在が鬼兵以上に伝説になります。

NARUTO
 我愛羅を奪還しようとカンクロウがすかさず追尾。デイダラのデビュー戦がガアラだったのにこっちの暁はカンクロウでデビューという微妙な扱い。カンクロウは隈取昔に比べて増えてますかコレ。今回暁に負けてまた増える予定です。アバンの使徒を倒すまで。

ユート
 二回目もフライング。フライングによって相手に勝負すらさせない。今の自分は勝ってると思う。

 この漫画、今日日の「人それぞれ」なんていう流行に反して、「相手を意識する/他者との勝負・比較」が描かれているのが興味深いです。

チームG59上
 あー、ロマサガやりたいなー。PS2買おうかなー。ロマサガやりたいからPS2欲しい等という名目を立てて実はランブルローズがやりたいんですが。
 幽遊白書のゲームは何でこの時期に出すのか不思議ですよ。売れる見込みとかあるのか? ドラゴンボールも少年時代扱ったゲームとか出してたりするし。まあ、リバイバルブームは周期的に来るものなのでロマサガも含めてその際懐かしさから手を出す旧来のファンからある程度の安定した売り上げを確保しつつ、更に新規のファンの獲得を狙えば成立するのかな。特に旧来のファンは口うるさいけど実は狙い目。批評をする為に一応プレイする律儀さは持っているのでそこを見込んで購入させればいい。作品を作ってると思うな。商品を作ってるんだ。と両津先生が言っておられます。

脳噛ネウロ
 返り血まみれのコンタクトレンズを落としたので最初に現場に入る必要があった、あーーーこっちだったか! こっちか! 説明はされてなかったけど、「視力がぼやけていたので、止めを刺すのに何箇所もナイフを突き立てなきゃならなかった」ってのに気付けば充分解けたのに。くやしい。

 動機を語る警部が妖怪化してるのが奇抜です。精神異常者の心象風景みたいです。あるいは、少女漫画のモノローグのバックに描かれる絵に似た効果がありそうです。

テニスの王子様
 最後の超変化するバウンドは凄い。一回戦でこんなの出していいんだろうか。思いついたネタを惜しみなく出してくる許斐先生のスタンスに関しては好感を持てます。いやもしかしたらもっと凄いネタは考えてあって温存してるのかも知れませんが。皇帝あたりからマジで毎週気になる漫画になってきてる。

HUNTER×HUNTER
 ライオンが王配下になってたのが面白い。偉そうにインタビュー受けてたのに。あれで目立ってハンターに狙われまくったんだろうか。鈴虫よりも格下のライオンって。

武装錬金
 『火炎同化』って。ただのパイロキネシスじゃない、と言ってたのでどういう能力かと思ったら割とまんまでした。そして火渡に「ブラボーの仇だ!!死ーーーー」とカズキ。殺す気でしたよこの人。大戦士長・坂口照星の登場で水入り、ブラボーも生存していました。んで、火渡が一気にコミカルにいじられてます。

 「きゃん」「火渡様をいじめないで下さい〜〜〜」。毒島は多分オッサンなんじゃないだろうか。オッサンじゃないにしても、火傷を負って頭髪の無い女の子かも。ガスマスクみたいなアレは維持装置、なんて理由付けして。そんな毒島を身近に置いておく火渡、という図を提示して火渡を読者の目にもイイ人な風に持っていく。

いちご100%
 さつきの切ない心情が描かれる前半ですが、プロは『この子を 泣かせたのは俺』の上の「うっ」「うっうっ」のコマを別のシチュエーションに脳内で置き換えるコトができます。後ろからね。路地裏で後ろから。今話の最後にはあっさり立ち直ってるので構いません。

 「東城さんなら全然ダメな気するけど」。何この本質直感。マジで真中のコトを一番見ている女じゃないですか。これほどの女が…エロ要員だなんて。

(20050309)


■0317:山根和俊「大江戸バーリトゥード(原作:福内鬼外)」1巻/漫画/コミックス

 書店で見かけてタイトルに変態オーラを感じて購入したんですが、中身は存外まともでした。過去に何かがあった主人公「やわら取り」玄武を中心に平賀源内など史実絡みで織り成す異種格闘漫画。

 格闘漫画というと僕はすぐバキに絡めて考えたくなるタチで、この作品もまたバキに例えて構造を想像するなら、この1巻では玄武が超怪力力士と「御式内/やわら取り」の隠岐と闘いながらの主人公キャラ紹介顔見せエピソードで、グラップラー刃牙で言えば末堂や鎬と闘った辺りでしょうか。この巻ラストにて「大江戸バレトド相撲」開催を源内が提案、最大トーナメント編のような盛り上がりに期待したいトコロ。んで、大会進行に絡めながら「幼年期」に相当する過去を少しずつ入れていく形になるのかなあ。どうなるにしろ格闘漫画では主人公の闘いが面白くないので、別キャラ同士の闘いを早く見たい。

(20050306)


■0316:福本伸行「賭博黙示録カイジ」1〜5巻/漫画/コミックス

 限定ジャンケンを扱った第1章「希望の船」がこの1〜5巻に収録。5巻終盤からは第2章「絶望の城」開始。

 何かと評判の「カイジ」、5巻までですがようやく読みました。これは確かに面白いです。パロディでいじられるのがよく分かります。独特な作画で独特な緊張感を醸し出し、それでいてくだらないからいじられているワケじゃなく、話自体がちゃっかり面白い。妙な台詞や写植もクセになります。中毒性が高いですよ。

 個人的に、勝手な先入観と異なってて意外だったのは、主人公カイジが特殊なギャンブル能力の持ち主でも何でもない、割りと標準的な社会不適合者としてスタートしてるコトです。黒沢がその辺にゴロゴロしてそうな中年を主人公にしてるのと同じく、こっちもどこにでもいるような青年が、ひょんなコトから命がけの借金返済ゲームに巻き込まれるという。カイジにしろ黒沢にしろ主人公がジョン・スミスだったのが意外。その辺が読者の共感を得そうな感じがします。いや別にそんなコトが理由でウケてる作品でもないんでないかという気も沸き起こってきますが。

 主人公はホントどうでもよくて、限定ジャンケンという舞台/枠組み設定から造られた話なんじゃないだろうかコレ。一つのゲームを作者が作り出し、それを徹底的に捏ね繰り回して使い尽くしているエピソードです。こういうゲームがあったらどんな戦い方するだろうか、ルールの穴はあるだろうか、等事前に思いつく限りのコトを想定して、それをエンターテインメントとして面白く演出しています。そんな感じで造られたエピソードと思いつつも、これでカイジというキャラが(作者の計算か計算外かはともかく)確立したので、2章以降はもしかしたらゲーム性の重要度は変化してるかも。

(20050306)


■0315:霞流一「スティームタイガーの死走」(ケイブンシャノベルス)/活字/小説

 「『とむらい機関車』や『気狂い機関車』などの優れた本格ミステリや数々のユーモア小説を発表した大阪圭吉先生に、俺流の敬意をこめて」と冒頭に置いて、同じくユーモア路線の作家霞流一による、同じく機関車を扱った作品。この冒頭の言葉はそういう意味でとても心憎いです。

 内容は、列車ジャックを話の軸にして、足跡が消失する謎・猟奇的な死体の出現・死体切断・列車消失等々本格ミステリに用いられるギミック盛り沢山な作品。バカミス作家として名高い人ですが、僕の霞初体験であるこの作品を読んだ感じではそれほど派手に馬鹿やってるような内容ではなく、小粒なユーモアをあちこちに散りばめてる印象でした。それほどパンチの効いた作品ではなかったかなー。全体を通して軽くニヤケながら読めるぐらいです。他の作品のほうが本領を発揮してるんだろうか。

 この作品はラストにて大阪圭吾の書いた作品であるかのようなメタ展開を見せて幕を閉じます。それを知ると、冒頭の言葉が非常に抜け抜けとオチに繋がるコトを書いていたのが分かり、とても心憎い。機関車・ユーモア系という共通点を逆手にとって読者の思考を上手く縛っています。そこがこの作品一番の騙しなんじゃないんだろうか。この作品。ユーモアが普段と(恐らく)違って大人しめなのも、大阪圭吾らしさを狙ってた故でしょうな。

 これってこのミスで上位に入った作品だった覚えがありますが、それほどの内容ではないと思った。選者は「大阪圭吾への深い愛を感じる」とか思ったんだろうか。


(20050306)


■0314:グレッグ・イーガン「宇宙消失」(創元SF文庫)/活字/小説

2034年、地球の夜空から星々が消えた。正体不明の暗黒の球体が太陽系を包み込んだのだ。世界を恐慌が襲った。この球体について様々な仮説が乱れ飛ぶが、決着のつかないまま、33年が過ぎた……。
ある日、元警察官ニックは、病院から消えた若い女性の捜索以来を受ける。だがそれが、人類を震撼させる量子論的真実につながろうとは!


 読み始めた時は口蓋前半の「暗黒の球体」云々が全く関係なく、ニック視点の私立探偵ものという感覚で世界に没頭。SF設定の私立探偵ものとしてグイグイ読まされました。大きなトコロで何が起こってるのかは分からないんですが、主人公に感情移入がしやすいのでページが進む進む。それがいつしかあんな方向に進むとは。

 ワンテーマを捏ね繰り回すタイプのSFです。この作品で扱っているワンテーマは「波動関数の収斂」。現代の科学でも解明できてないそのメカニズムを、SF作家ならではの自由自在の創造で「解答」を出しています。よく分かりませんでしたけど。その部分はよく分かんなくても、多元宇宙を扱ってる面がエンターテインメントしてて面白く読めました。こういう能力のキャラクターがいたら自分ならどう扱うか、とあれこれ夢想して楽しむという感覚も久々に沸いたし。全部を十全に理解できてはいませんが、SFの読み方なんてそんな感じでオッケーです。

(20050304)


■0313:加納朋子「掌の中の小鳥」(創元推理文庫)/活字/小説

 連作短編集、という形式になっていますが、構成は縦横無尽。連作というと、フォーマットが決まってる中で、安心した起承転結を楽しめる様式美を思わせますが、一つ一つの短編に謎とその解明は含みつつもフォーマットがそれぞれ大きく異なる構成。章立てになってなければうねりのある長編として読んでいたと思います。

 「掌の中の小鳥」「桜月夜」「自転車泥棒」「できない相談」「エッグ・スタンド」の5話にて編成。

 個人的に最終話に当たる「エッグ・スタンド」が良かった。ミステリの形式へのちょっとした疑問の投げかけ、これは従来のミステリ好きには耳の痛い内容かも知れない。男視点と女視点という振り分け方はともかく、いつものミステリの読み方を立ち止まらせて考えさせるものを織り込んでるのが素敵です。この最終話にて、この作品に小説部分での深みを与えてるようにも感じます。

 解説では「自転車泥棒」を物凄く評価していますが、僕が読んだ感想としてはそれ深読みしすぎじゃないの?という印象が強い。が、こういう感想(解説)こそが北村薫の言っていた『楽譜を様々に演奏する』というものなのかな。

(20050304)


■0312:今週のバキ/漫画/連載

 梢江を呼び出して結婚を申し込むアライジュニア。板垣漫画的にはマホメドは本気で申し込んでるんだと思うんですが、前回からの流れで、バキと闘う為に梢江をダシに使ってるように受け止められかねない展開です。板垣文法に慣れていなければそう感じるはず。僕は板垣文法に慣れちゃってるのでアライが本気だと信じてますが。

 「いやいやいやいやいやノーノーノーノー」の梢江は可愛かったです。マホメドジュニアの口説き方もイイ。「一番かどうか決めるのは自分じゃない」ってのは全く同感です。いつ梢江を一番美しい女性と感じたのかが問題ですが。バキに膝枕して「変わった…でも変わってない」なんて言ってた頃? それともファーストコンタクトの時点で? どちらにしろ内面を美しいと言ってるんだと思いますが。今の発言は、梢江の外見が板垣絵ゆえに可愛くないとかいうメタいじりで嫌味にしてるんじゃなく、本気で。

 マホメド・アライジュニアはバキが尊敬してる達人渋川に勝負を挑みます。テンポがやけに早い。若いってのはいいもんだ的発言を渋川がしてるってコトは、梢江争奪戦を知っての言葉かな。それにしても渋川が瞬殺されるんじゃないかとドキドキ。合気崩しをマホメドジュニアがどう行なうのか。反応しきれない速度の攻撃になるんじゃないかとドキドキ。それしか思い浮かばない。逆にマホメドジュニアが渋川に瞬殺されて、包帯グルグルになって入院してるトコロに梢江が見舞いに、揺れる揺れる乙女心、なんて展開にならないもんかね。

(20050304)


■0311:2月まとめ/雑文

▼2月購入書籍▼
グレッグ・イーガン「しあわせの理由」(ハヤカワ文庫)
コリン・デクスター「カインの娘たち」(ハヤカワ文庫)
冨樫義博「幽遊白書 完全版」13・14巻
板垣恵介「バキ」25巻

▼2月読了活字本▼
なし


 えー、2月も活字本読了はゼロでありました。スーパーファミコンやってました。

(20050303)


■0310:冨樫義博「幽遊白書 完全版」13・14巻/漫画/単行本

 13巻はほぼ幽助VS仙水の決着まで、14巻からは魔界へと突入する三竦みエピソード。三竦みは美味しい導入だったんですが、後半は週刊連載のペースにネタの熟成が追いつかなくなったのか少々残念な展開を見せます。この14巻の段階では、シミュレーションゲーム的な面白さがこれから繰り広げられるんだろうとワクワクできる内容になってます。やはり「それぞれの一年 飛影」「それぞれの一年 蔵馬」が神がかり的に凄い内容。何よこの密度。

 そうそう魔界の木は雑誌掲載時にすごいモノだったのを、コミックス化の際トーンを張って誤魔化してたんですが、今回の完全版もコミックス時と同じ「粗めのトーンによるマイルド」バージョン。具体的にその魔界の木はどこに描写されているかといえば、樹が仙水共々闇撫マントで身を包もうとするコマや、その次の回の1コマ目なんかがそうです。蔵馬が鴉戦で呼び出したのは女性のでしたが、この辺のは男性のです。魔界の植物ヤバい。

 部分部分でこの2冊を読んで感じたコトをつらつらと。

「それが傲慢だと言うのだ!!!」(13巻/仙水忍)

 これって昔読んだ時は何でそんな切れ方するの?と疑問に思ったのですが、全力で暴れて全部ぶっ壊せと言う幽助の台詞に、「全部(世界)イコール人間のもの」という、人間はいつでも人間中心視点しかないのを指して傲慢と言ってるんですな。幽助にしては珍しくそんな発言をうっかりしてるように思えますが、仙水はそれを見逃さない。ていうか仙水に傲慢!と言わせる為に幽助にそんなコト言わせたのかな。

「世の中には善と悪があると信じていたんだ」「だが違っていた オレが護ろうとしてたものさえクズだった」(14巻/仙水忍)

 善悪を明確にして分かりやすく主人公に感情移入を促がすのが少年漫画の基本ですが、仙水の存在はそうした基本形への異なったアプローチから成っています。負けて改心して味方になる、というタイプでもなく、「魔界で死にたい」と最初から目的を持って行動していて、それを理解されにくそうな形で達成して、そのまま死ぬという収斂を見せました。どれだけの理解者がいたのか、この辺りの連載をしていた頃の作者の心理も何か被って切ないです。

「…確かに私は全てを話してはいません しかしそれは 多分あなたが我々の“仲間意識”を理解しにくいと思ったからです」(14巻/北神)

 このあたりの北神と幽助のやり取りも昔はよく理解出来なかったんですが、グループ/カテゴリー内でも個人は個人というのを幽助がちゃんと弁えてるという内容なんですな。幽助の切れ方も気持ちがいいです。確かに本音を言わずに理由を摩り替えてこっちの協力を仰がれたりするのは気分のよくないコトですから。

「心拍数が正常に戻ったな さすがだ」(14巻/黄泉)

 ここの蔵馬と黄泉のやり取りは、昔の感想でも書きましたがやはりゾクゾクきます。蔵馬の心理が伏せられてるので何を考えてるのかあれこれ補完して楽しむコトができます。モノローグとして心理を描けば、デスノートのライトばりに色んなコト考えてる蔵馬になりそうです。
 黄泉を襲わせた妖怪の姿を見る(ヤバイ、オレが襲わせたのバレてるんだろうか)→黄泉があれこれ話してるのを聞く(バレてる。でもオレを殺そうとするならもっと他に手があるのにやってない。殺されはしない)→心拍数が正常に戻る→黄泉が仲間になれと誘う(断ってもいい。こっちの泣き所は母親だけど「ここで会って気配の違いに戸惑った」と言ってたから人間界の事情は知らないだろう)→でも黄泉は知っていた→「(クソ、ウソ付いてたな。そこを土台に状況把握組み立てたのに)猿芝居は誰に習った?」。

「いつか普通の人間も海外旅行気分で異界を往来する日が来る」(14巻/雷禅)

 この台詞はシリアスな中での発言ですが、明るいタッチの作品である「レベルE」ラストで達成されているテーマです。「幽遊白書」では人間と魔族の対比で「価値観の反転/善悪二元論への疑問」、「レベルE」では複数の宇宙人を出して「価値観の多様性/無効化」を描いていますが、こうした思想は、仙水だけでなく細かい部分でこうして色々なキャラに言わせています。

(20050303)


■0309:WJ13号/漫画/連載

 ワンピースとこち亀の単行本がそれぞれ1億冊オーバー。WJ表紙めくって最初の折り込み特集は、ナミのセクシーさが凄い。えらく育ったもんだ。

こち亀
 連載1400回ってのは半端じゃないですわ。岸辺露伴の作画スピードでも飲まず食わずで2ヶ月かかりそうです。今ダメな例え持ち出した。

 4Cカラーの彩色は他人がやってそうです。違和感が。本編は過去のほろにが系エピソード。ラストは簡単に現代の祭が出てきてほのぼのオチ。過去の話を読むと、時の止まったこち亀ワールドへの突っ込んではならない違和感が沸々と沸いてくる。「もう5年も逢っていないなあ」。5年、それは連載1150回あたりの頃なのかとか。

ONE PIECE
 「生みの親だけはそいつを愛さなくちゃならねェ!!! 生み出した者がそいつを否定しちゃならねェ!!!」。イイ台詞です。船に絡めての発言ですが、全てに通じるイズムです。尾田先生はどうしてこうも大人なのか。ワンピース連載終了後新連載を始めて10週で打ち切りになってその作品の単行本おまけページに「この作品は失敗作でした」等とコメントする尾田先生が浮かばない。

 スパンダムがとことん劣悪キャラの地位を固めています。イイ感じで悪役作り上げてます。これは憎いだろー。現代まで生き延びると決して死なない安全が保障されてしまうので過去編にて惨殺を。

NARUTO
 ガアラが一気に逆転され暁に捕獲されました。ガアラがガードを固めて「!」と何かに気付いてるシーン、濃い目のグラデトーンに潰されつつもこっそり起爆粘土の鳥が飛んでるんですな。4羽いるの? 3羽かなあ? ずっとこのコマ目を凝らしてると、骸骨みたいのまで見えてきた。幻覚です。

脳噛ネウロ
 竹田刑事が犯人。そしてどうやって犯行に及んだかは次回へ続く。どんな強引な手法でも今週分の描写をソレっぽく繋げる犯人絞込みを次回ネウロ(弥子)が披露したら、デスノートぐらい強引な予想を楽しめる作品になるかも。

BLEACH
 吉良のキャラが掴めない。もっとびびりじゃなかった? 洗脳されてるように見えるし、キャラが固まってないだけにも見える。松本があの衣装で豪快に動く様が見たいので、吉良には出来る限り頑張ってほしいんですが。

アイシールド21
 逆転に次ぐ逆転でデビルバッツ勝利。まあ、審判のミスだったってコトでこれから負けるんですけどね。叩き落とす絵がホントにはたき落としてて感動。このデフォルメとパースは凄いです。

DEATH NOTE
 Lの死が改めて決定。最後の最後まで読者に本名を出さないまま終わらせるのは手法としてカッコイイ。最後の最後まで素顔を読者に見せなかったキャラがラッキーマンにいたのを思い出しました。

 今後ライトと敵対するであろう勢力の主要人物三名が登場。ロジャー、メロ、二ア。この作品をジョジョ三部に準えて考えると、第二部では究極生物カーズに相当する死神大王との戦いがメインで、第三部でライトと決着になります。第二部で活躍するメロ、二ア二名は第三部では老人として活躍。Lを継ぐ者は代々短命というジンクスを破って。

ユート
 寛はあれ髪か。外村みたいな。最初シルエットかと思って何このキャラ勿体つけてるんだろうラスボス候補?等と思ってた。

 盛り上げ方としては、「タイムを上回れるか?」という枠をスムーズに設置しつつも少年漫画の王道なんですが、見せ方が上手いです。負けても勝っても序盤だしどうにも以後ストーリー転がせる段階なのに、読んでて緊張感がとても伝わります。

テニスの王子様
 「ゴーヤ食わすよ」って、実際にはどうやって食わすんだろう。罰としてゴーヤを食わすにしても素直に食うとは思えないので、数人がかりで四肢を押さえつけて口をこじ開けてねじ込むんだろうか。

 監督狙いは特性として今回も使用。そんなサインがあるのが凄い。

HUNTER×HUNTER
 ゴリラフクロウの吹っ飛び方が迫力あった。ゴンを監視してる存在はこのまますぐ出てくるのかな。この謎のモノローグはヘビじゃなかったのか。

いちご100%
 ブラジャーで興奮できる域は既に越えてそうなんですが。西野をダシに全てとの決着を付け、最後に西野から東城へ、という流れならもう纏められそうですが、WJのお色気担当漫画の後釜がまだありません。

武装錬金
 大笑いしてて次の瞬間泣いてる火渡。自虐的なヤケ笑いだったのか。私のミスでと泣きじゃくる子はどんなミスしたんでしょうか。萌えキャラがうっかり学校滅ぼしちゃいましたー的ギャグを、シリアスで描くのでしょうか。火渡はただのパイロキネシスじゃなくもっと上位の能力者、と剛太の見立て。首切れてても生きてるって理由は予想が付かないなー。本体は小さいとかそういうのしか出てこない。

 ブラボーは蒸発してしまったんでしょうか。それにしてもテンポ早いな。るろうに終盤の薄めて伸ばして引っ張りまくってた頃が懐かしいです。

ピューと吹く!ジャガー
 「新人のジャガーくんステキね」の配役、田村ですか。

(20050302)


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