映画版/伊賀忍法帖


 1982年12月公開作品。監督は斎藤光正。20年前の作品なのか。もっと古いと思っていた。先日深夜にテレビ放送されたのをビデオに撮っておいたのをようやく観ました。先日と言うか1月16日に放送されたヤツなので1ヶ月も見ないで放置してました。TVぴあの紹介によるとこうなっています。

>角川映画が薬師丸ひろ子に続く新人女優として売り出した渡辺典子がヒロインを演じる。

 誰だかよく分からないんですが、僕が知らないだけでしょう。

 山風の「伊賀忍法帖」の映画化です。色々とアレンジが加わってるのですが、僕小説のほうを忘れてるのでどこがどう変わってるのか完全には把握してません。

 おおまかなストーリー背景は、下克上にてのし上がった松永弾正が、妖術師果心居士に唆され、主家好家の姫/右京太夫を我が物にしようと画策。そのために必要な媚薬を作るべく果心居士配下の5人の妖僧に女狩りを命じる。標的となったのが、伊賀の忍者/草笛城太郎の恋人にして左京太夫の妹である篝火。篝火を失い復讐を誓う城太郎の闘いが始まる、という感じ。

 注目キャストは以下。

草笛城太郎(真田広之)

 真田広之も色々やってる人ですが、少年少女にも理解しやすいベタベタのヒーローであるこの主人公/城太郎もこなしています。主人公なのにかなり印象薄いですが。いや主人公ゆえでしょうか。

松永弾正(中尾彬)

 野心家なんだけど、この作品では果心居士の言いなりという微妙にヘタレな役ドコロの松永弾正を中尾彬が演じています。中尾、妙に若いですね。20年前じゃなくもっと古い映画と思ったのは、この中尾の若さゆえです。

水呪坊(佐藤蛾次郎)

 原作における「根来七天狗」は2人減って5人になっています。そのうちの一人を蛾次郎が演じています。蛾次郎が。蛾次郎かよ。何か存在がコミカルなので、ベテランでもこの人は使うべきではなかったと思います。

金剛坊(ストロング小林)

 この役が気に入り、ストロング小林からストロング金剛に改名したというエピソードがあります。風太郎ファンにとっては非常に気分が良くなる話です。

篝火/右京太夫/鬼火(渡辺典子)

 ヒロインの篝火はかなり序盤で死にます。『公募されたヒロインなのにこれだけかよ!』とも一瞬思ったのですが、篝火の姉/右京太夫、更に篝火の首を別の身体にすげ替えた魔性の女/鬼火としてラストまで出演。一人三役という強烈なデビュー作でした。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 忍法帖の映画化に関しては深作版「魔界転生」で良くないイメージを持ってるんですが、この斎藤光正版「伊賀忍法帖」は全体的に別に悪くない印象。原作では媚薬作成には女人の愛液が必要だったトコロを涙に変更してるあたりに、ストーリーに奉仕しない無駄なエロを排除する意識が見えます。転生衆に細川ガラシャを加えてお色気担当を無理矢理作ってた深作版「魔界転生」とはこの点でも印象が違います。

 原作との他の変更点に、果心居士の目的が明確にされてるってのが挙げられます。これも良いアレンジに思えました。原作では終始謎の存在で通した果心居士ですが、映画版ではある目的を持って行動していたコトがラストに明かされます。ベタながらも、ストーリーを殺していない、ひょっとしたら原作で語られなかった『解答』にしてもいいんじゃないだろうかと思わせるものでした。

 原作がどちらかと言うとバトル型の忍法帖なんですが、時間やバランスの関係上そこに照準があてられてないのがちょっと残念ですね。これは仕方のない部分でしょう。ストーリー型の忍法帖だったらこの斎藤光正監督はもっとバッチリな作品に仕上げてたんじゃないかな。


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