バトルロワイヤル(映画版)


 正直な感想としては、別段悪くありませんでした。事前に悪い評判ばっか耳にしていたから逆心理が働いたのか? 例によって良識のある常識人のアレでソレな発言はどうでもイイとしても、フィクションと割り切って作品に接するコトの出来る人間からもイマイチ評判低かったみたいだったし。複雑な部分をどう簡略化するか、その辺の原作の削ぎ方・変更方法など、上手くやってたと思います。

 殺し合い参加メンバーの中に登場するメインの悪役が、桐山和雄(安藤くん)と相馬光子の二人。相馬光子は人間憎悪をキャラ立ての中心に据えていて、ひたすら騙し討ちなどといった心の弱味に付け込んだ攻撃をしてくる女。一方、桐山は無。無です。虚無の存在。何も考えていない、それでいて何でも出来る天才肌の超ムカつくキャラ。

桐山最高。

 原作を読んだ時点では桐山に対してターミネーター的な、マシンのようにビタッビタッと無駄なく最低限の動きを見せる超クールな印象をもっていました。ジョジョで言うなら空条承太郎みたい感じ。なので安藤くん演じる映画版桐山は何だかヘラヘラしていて違和感を感じました。バタバタ走ってたし。でも原作で、まだ胎児の段階でイカれた父親のナイフが母親の腹を突き刺して、母胎の中にいた桐山の脳に届いていたといった描写があったので、それが前頭葉を抉ってしまいロボトミ−手術に似た効果になってしまったと考えれば、あのヘラヘラした陽気さも納得いくかも。

 あと、キタノも違和感ありました。原作の坂持金発がかなり嫌なヤツだったので、これをたけしが演じるとなると相当恐ろしいキャラになると期待していたのですが、逆に「実はヒューマニスト」な役割でした。

 原作を知ってても、展開に微妙な違いがあったので楽しめましたね。トラックの爆発でちゃんと桐山ダメージ受けてたし。まるで人間みたいに。スピーディなカットバックも作品にマッチしていたと思います。


映像化関連へ

トップへ


 

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送