山崎さやか


●「NANASE(原作/筒井康隆)」1巻

episode 0 : 七瀬、故郷に帰る

 これは「家族八景」にあったエピソードのリメイク版で、超能力者/火田七瀬の顔見せ、紹介といった感じになっています。精神感応能力者。他人の心が分かるテレパスであるコトの紹介です。この場合、美人をテレパスにしてるってのが作品のポイントです。出逢う男ほとんどが頭の中で脱がすという。

 初回からいきなり拉致されてます。ひん剥かれてます。ただ、下着止まりなのがちょっと不満ですが。

episode 1 : 二人の超能力者

 ここから「七瀬ふたたび」に忠実に沿ったストーリー展開に向かう様子。七瀬と同様テレパスのノリオがレギュラーに加わります。

 相変わらず七瀬、男の頭の中で脱がされまくっています。まあ、これが楽しみでコミックス買ってるんですが。


●「NANASE(原作/筒井康隆)」2巻

episode 2 : 邪悪な視線

 透視能力者/西尾の登場。明らかな敵能力者となる存在が初めて出てきました。他にも味方として念動力者/ヘンリーも出ます。七瀬だけ裸の描写、異様に力入ってます。トーンの削りなどやけにこだわってる感じです。ああ、透視能力欲しい。

 せいぜいニセ透視能力で、ピッチリしたパンツの女性を見かける度に、脳内で肌色テクスチャを張り付けるコトしか出来ない自分。

 ラストは西尾をあっさり自殺させるってあたり容赦ナシ。生き残らせたらヤバい相手ですから。

episode 3 : 流れゆく時の中で

 七瀬/ノリオ/ヘンリーの三人が北海道へ向かう客船の中で遭遇する事件。この巻では当エピソード、途中で終了です。ちょっとぽっちゃりした女性可愛い。あ、また今のマニアックな発言でしょうかね。


「NANASE(原作/筒井康隆)」3巻

 やっぱ絵上手くなってきてますね。そしてせっかく上手くなってきてるのにストーリーも終盤でシリアスに拍車がかかり七瀬の裸体があまり出ないという悲劇。

僕の悲劇。

episode 3 : 流れゆく時の中で

 タイムトラベラー、17歳。確かに...見えないです。

episode 4 : ヘニーデ姫

 今回3巻は先にも書いた通りサービスシーンが少なめなんですが、このエピソード4で、バスあがりの七瀬が尻を公開して下さっています。ありがとう。

 精神感応者が苦手とする思考感情。これは発語感情の逆で、板垣漫画で結構使われてる、意識にのぼる言葉の断片。筒井康隆、このネタ出してみたけど、さほどストーリーに奉仕していない感じ。

 このエピソード4からラストまでは、いよいよ物語のクライマックスへと突入。超能力者を快く思わない組織に目を付けられます。

 原作の筒井康隆は何かの対談で「七瀬ふたたび」を『あれは書いててつまらなかった』と発言していて、どうも気に入ってないみたいです。常に実験的な作風でチャレンジし続ける作家なので、王道エンターテインメント(特にこの辺から)を書くのがいやだったんだろうか? でもやはりこうしたクライマックスは燃える。

episode 5 : 復讐の森

 北海道の山奥にて隠れ家を設ける七瀬/ノリオ/ヘンリー。未来予知者や時間旅行者も出てきていよいよ最終決戦というノリです。


「NANASE(原作/筒井康隆)」4巻

episode 5:復讐の森

 結構駆け足な感じで話が進んでます。念動力のイメージ(鉄の壁で弾丸を跳ね返す/万力で頭を締めつける)をまんま描くというのが板垣的大胆さがあって面白かったです。多元宇宙に関する話題が尻切れなのがちと残念。

Last episode:七瀬、森を走る

 原作に忠実な漫画化でしたが、ラストもまた原作通りの終末を向かえます。原作自体この最終エピソードに突入した辺りで超能力者の悲劇をフォーマット通りに書いてたもので初期筒井作品としては珍しく実験性に欠けるものでした。その辺もひねるコトなくビジュアルとして再現。最後まで原作を逸脱しなかったのは、僕としては不満ナシです。これはこれでイイかなと。

Another episode:死を待つ家

 これは『「七瀬ふたたび」を原作に持つ「NANASE」』以前の短期集中連載的なものだったのかな? 微妙に若かりし日の七瀬です。絵柄も微妙に違いますね。このエピソードは「家族八景」でも割と強烈なものがあったのですが、終盤に入るまで忘れていました。


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