「キカイダー02」(角川書店/原作:石ノ森章太郎)

1・2巻

 キカイダーの漫画版リメイクです。特撮テレビを観ていた(多分再放送)のですが、子供だったので次から次へ出てくる怪人のデザインだけを楽しみに観ていました。ベースになってるストーリーなんて考えずにその辺だけを楽しみにテレビに齧り付いていた感じです。

 このMEIMUによるリメイク版、まず1巻冒頭に「キカイダーLD・BOXブックレット」に収録されていた石ノ森章太郎の言葉「キカイダー伝説」が再録されています。何故新しく推薦文などをもらわずに再録なのかと言えば、石ノ森章太郎が既に死んでいるからです。その「キカイダー伝説」にあった文章、

>現代的なロボットSFであるが、コロッディの「ピノキオ」を下敷きにしていることを隠す気はない。“ジェミニィ”と呼ばれる《良心回路》を探す旅をドラマの大きな柱のひとつにしているから、賢明な読者はすぐピンとくるはずだ。

 全然知りませんでした。他にも左右非対称のデザインは良い心と悪い心の葛藤を意味しているなど、かなりこだわり抜いた上で、石ノ森章太郎自身最も気に入ってるデザインと語っています。

 そして今回のMEIMU版キカイダーですが、絵がキレイなのでもうそれ以上言う事は別にないです。「絵が上手い→話を考える時間よりも作画に時間をかける→話がつまらないというイメージを持っているんですが、キカイダー設定に独自の解釈を加えてストーリーを練り上げてる感じがして話も面白いです。MEIMU自身がキカイダーファンらしく、キカイダーについてあれこれ考えるコトが多いからでしょうか。

 70年代のベタなデザインを現代感覚でリメイクしてあり、様々な層に色々な受け方をしそうな作品です。


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