目黒三吉


「低俗霊DAYDREAM/原作:奥瀬サキ」
<1巻>

 霊感のある女性が主人公、サポート役にメガネの男、という具合に奥瀬サキの「低俗霊狩り」のシチュエーションとほぼ同じ。ただ、メガネの男が「低俗霊狩り」では水前寺龍輝という同業者だったんですが、今回の惣一郎は仕事を持ちかける東京都庁生活対策課役員で、霊に対する耐性弱し。そして「口寄せ屋」が前回はAVレビュアーだったのに対して今作ではSMクラブの女王様/深小姫(ミサキ)。しかも足の付け根がツルツルだったりストーカー持ちだったりと、ああ、濃い。

首吊りマンション

 話の基本構成は「低俗霊狩り」と同様ですが、時代を反映してかネットなアイテムがちょこちょこ出てきますね。この辺は常識になってきてるのでしょうか。ボンデージバリバリでサービスカット多め。どうしてこういう感想しか出てこないのか自分。

くまのポー

 深小姫の武器(生物?)が縄状の鬼縫(キヌイ)という辺りがとても女王様らしい。普段は身体に巻き付いてるみたいです。そう言えばこの1巻の表紙が全裸にコートとブーツのみの深小姫が鬼縫を巻き付けて乳を軽くさらして歩道に突っ立ってるという何ともいやらしいものです。これ見て購入決意したんだったなあ。


<2巻>

オルガスム

 短編。冒頭カラー部分がサービス放題ですね。「ヨーカン夫妻」はすでに腐ってる時事ネタですが。深小姫が語る、客とのSMプレイの濃厚な描写が見どころ。見どころなのか?

デイドリーム

 このエピソードは惣一郎の豪快な壊れっぷりが楽しいです。あの、笑えるんだけど、カッコ悪過ぎる。「くまのポー」ではかなりのアクションを決めていたのに。水前寺龍輝にはなれそうもありません。

ダムゴースト

 深小姫のストーカーことミツルの正体が少し分かってくるエピソードです。取り敢えずこの「DAYDREAM」では僕、ミツルが一番気に入ってるキャラです。アイコラ作ってるのが凄い。いや僕は作ってませんよ。

 「くまのポー」ラストで、ヌイグルミのポーを海に向かって投げ捨てるシーンと共に、姉とその娘の呪縛にも似た追憶から解放されたかに見えたアイが、PTSD(心的外傷後ストレス障害)として再登場するのが意外。あれでスッキリと終了させずに、こうした形で再び出てくるとは。


<3巻>

 帯裏にラジオドラマCDの広告が入ってるんですが、ジャケットイラストがコミックスの表紙よりも遥かにいやらしい。

カミングアウト

 画風が田島昭宇的な感じを受けました。連載開始時に比べると絵が少しずつ変化してる様子。この「カミングアウト」はアリサ、ナオリ、シズエ、この3人のレズビアンに関するエピソード。2度繰り替えされる心中とナオリの心の内が見せ場。なんですがイマイチ掘り下げてない感じ。突然始まって突然終わります。

ヒルガオ

 深小姫の高校時代のツルツル下半身に関する苦い回想が入るんですが、純朴なメガネっ娘がいきなりそんなアグレッシブなコトをしてる描写に戸惑い気味。口寄せの依頼人が幽霊だったというオチは(途中で想像つくし)どうでもいいんですが、何だかこの巻で一番気に入りましたコレ。

幽霊タクシー

 都市伝説真っ向勝負のタイトル。その為か前振りも長く、深小姫の父親も登場。調査序盤でのタクシー運転手/村岡の態度が後々活きてくるのが上手い。チラチラと深小姫のスカートから伸びる足を見ながら頬を赤らめる、そんな単なるエロ小心者と思わせて、強姦殺人犯。最後の裁きがよく分からず(肝心なトコなのに)。


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