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■0261:10月まとめ/雑文

▼10月購入書籍▼
法月綸太郎「生首に聞いてみろ」(角川書店)
綾辻行人「暗黒館の殺人」(上・下/講談社ノベルス)
小野不由美「屍鬼」(一〜五/新潮文庫)
小松左京「ゴルディアスの結び目」(ハルキ文庫)
北森鴻「メビウスレター」(講談社文庫)
北森鴻「狂乱廿四孝」(角川文庫)
新井素子「チグリスとユーフラテス」(上・下/集英社文庫)
連城三紀彦「秘花」(上・下/新潮文庫)
奈須きのこ「空の境界」(上・下/講談社ノベルス)
埴谷雄高「死霊」(1〜3/講談社文芸文庫)
北森鴻「共犯マジック」(徳間文庫)
川上弘美「センセイの鞄」(文春文庫)
冨樫義博「幽遊白書 完全版」5・6巻
堀口としみ「ラブ・ポーション」(小学館)
堀口としみ「桃尻!TOKYOエレクトガール2」(ぶんか社)
堀口としみ「TOKYO ERECT GIRL Orga!」(ぶんか社)
堀口としみ「TM革命」(バウハウス)
堀口としみ「BODY HEAT」(エム・ウェーブ)

▼10月読了活字本▼
スティーヴン・キング「ザ・スタンド 2・3・4・5」(文春文庫)
夢枕獏「黒塚」(集英社文庫)
舞城王太郎「好き好き大好き超愛してる。」(講談社)
宮部みゆき「あやし」(角川文庫)
辻真先「天使の殺人 完全版」(創元推理文庫)
森博嗣「工学部・水柿助教授の日常」(幻冬舎ノベルス)
北森鴻「冥府神の産声」(光文社文庫)
舞城王太郎「暗闇の中で子供」(講談社ノベルス)
舞城王太郎「世界は密室でできている。」(講談社ノベルス)
飛鳥部勝則「バラバの方を」(TOKUMANOVELS)
恩田陸「象と耳鳴り」(祥伝社文庫)
ダン・シモンズ「エンディミオンの覚醒」(早川書房)
綾辻行人「暗黒館の殺人」(上・下/講談社ノベルス)
土屋賢二「ソクラテスの口説き方」(文春文庫)
奈須きのこ「空の境界」(上・下/講談社ノベルス)
鮎川哲也「準急ながら」(光文社文庫)
松尾由美「ブラック・エンジェル」(創元推理文庫)
夢枕獏「陰陽師 鳳凰ノ巻」(文春文庫)
埴谷雄嵩「死霊」(1・2/講談社文芸文庫)
北森鴻「凶笑面」(新潮文庫)
法月綸太郎「生首に聞いてみろ」(角川書店)
今野緒雪「マリア様がみてる チェリーブロッサム」(集英社コバルト文庫)
グレッグ・イーガン「宇宙消失」(創元SF文庫)
新井素子「チグリスとユーフラテス」(上/集英社文庫)
山田風太郎「自来也忍法帖」(文春ネスコ)
有栖川有栖「海のある奈良に死す」(角川文庫)
今野緒雪「マリア様がみてる レイ二ーブルー」(集英社コバルト文庫)
加納朋子「掌の中の小鳥」(創元推理文庫)
ジョン・アーヴィング「熊を放つ」(上/中公文庫)


 今月は大量に読めたので満足ですよ。読書、ちょっと飽きてきたと感じるぐらい読めた。「死霊」「チグリスとユーフラテス」「熊を放つ」が中途半端なところで止まってるのが自分的に居心地が悪い。

 感想が溜まってるので来月以降ちょこちょことアップしていこう。それで今年は終わりかも。あと二ヶ月あるのでもうちょい頑張りたいですけど。

(20041031)


■0260:今週のバキ/漫画/連載

 郭の150年近い歴史が20ページ未満でダイジェスト公開。海皇になってから本物なる存在に敗北を喫しています。中国の深さと海皇の称号って意外とたいしたことないんじゃね?具合が描かれています。老人は柔の力、というあたりを武器にするのが順当なのかどうやら勇次郎の剛への対抗がクローズアップされる戦いになりそうです。

 勇次郎も過去眼鏡キャラを小指一本で合気めいたやり方で一回転させていたので剛一辺倒なワケじゃないのですが、作者がそれ覚えてるかどうかわからないし、何と言っても今回は郭の発言との対決から剛の圧倒性を見せてくれそうです。

 ラストは老人の乗った車椅子を片手で持ち上げる勇次郎の絵。考えれば、背後に勇次郎がいるってのは相当恐ろしいシチュエーションです。表情見えないから会話の間合いが掴めない。見えてても掴めませんけど。

(20041028)


■0259:雑文

 たらたらと読書近況を書いてみるコトにする。

●今月は割と未読崩し期間として楽しい時間を過ごすコトができた。ここ数日は失速してきてるけどトータルで今月を見るとかなり読めた。自分ルールで、「20時と0時になったら全く手を付けてない本を読み始める」ってのを慣行していた。その日に読み切らなくてもよく、ただ、読了しないと毎日2冊ずつ中途半端なトコロで止まってる本が増えるという状況。結構いい感じで読めた。

●森博嗣の「ナバテア」が新書になってたけどノベルス化早えー。ハードカバー出てから半年ぐらい。「ZOKU」ってのも早いと思ったけどこれは一年ぐらい経ってる。過去「パラサイトイヴ」が映画に合わせて一年後ぐらいに文庫落ちしてメッチャ早えーと思ったけど、「ナバテア」それよりも早いですよ。世の中どんどん加速してるのか?

●「ZOKU」を含めた光文社のノベルスのデザインが画期的。帯がでかい。帯を外すコトが多い自分には「帯も書籍の一部」と認識させるのに充分なものです。ていうか帯なのかアレ。

(20041028)


■0258:WJ48号/漫画/連載

家庭教師ヒットマンREBORN!
 見開き扉にヒバリがいる。ファミリーになってないのに。加わる予定なんだろうか。ホルホース状態だ。

 オチのツナの格好がどうなってるのか最初分からなかった。ものすごいいやらしい格好してるのかと思った。

ONE PIECE
 ロビンマスクかっこいい。が、横のクマが気になりすぎる。着ぐるみ取ったらキャラ変わったりするんだろうか。フランキーみたいに。いや、もしかしたらあれが素顔かも知れない。ワンピースならあり得る。

 今回の水の都エピソードは目的不明分が多くてどこに焦点を合わせていいのか分からないです。収斂するんだろうか。船から誰か降りるってのはもう達成されたの? 2003年内予定だったコトが随分延び延びになってますが、長期連載とはそういうものか。

アイシールド21
 柱谷の件があったので読者ももしかしたら賊学が、という可能性に捕らわれていたんじゃないでしょうか。僕はそうでした。柱谷敗北は展開をあれこれ考えさせるのに一役かっています。

 「テメェと俺と 何が違うってんだよォオ!!」とヒル魔に噛み付くルイ。感動のシーンですので、舌がまともです。最後のハシラの『“仲間”に出会えた偶然…!!!』が違いの答えなんだろうか。それはないだろ。偶然で済ましちゃこの漫画っぽくない。最初から集まってた烏合の衆か、やりたいという気持ちを持ってる人間を集めたかの差、という風に持っていくのかな。

NARUTO
 ナルト、切ないなあ。部屋の外でサスケを連れ戻せなかったと知ったサクラが落ち込んでるのがまたナルトの切なさに拍車をかける。ナルトの現物(包帯まみれ)を見てサクラ、ようやく心が痛んでる様子。医療要員になる決意。つまりはジョルノポジションで、それは主人公ポジション狙いです。内なるサクラでは出番増やそうと決意してます。

テニスの王子様
 「やるばい不二」って、それは返さないのか。間抜けな絵に見える。クールドライブで足元を突破された時の見開き皇帝には及ばないけど。『全国大会まであと6日』って、カウントダウンで今年連載分は乗り切れそうなのが怖い。

DEATH NOTE
 ウエディの怪盗全開のコスチュームがイイ。予告カード残すとか余計なコトしそうなぐらい怪盗デザインしています。

 奈南川がものすごい悪役オーラ出しています。8人中最年少なんですな。最年少でも30歳。「僕の活躍から発覚した極秘会議だし…」なんてアピールしてる松田は救えないです。

こち亀
 「細部が微妙に変わってる… 顔もより偉そうだし…」に笑った。偉そうかどうかが問題なのか。オフセット印刷の量もやりすぎで面白かった。不景気でも金を吐き出す層ってのがどういう層なのか分かってるのが何気に凄い気がする。

武装錬金
 「地下空間の男」というのは固有名詞化するんだろうか。全くの新キャラなのか、こいつこそがヴィクター2なのか。お姉さんキャラのヘソだしはお洒落なのかアレ。変な洗濯しちゃったのを無理矢理着てるように見える。

 この作品はホント特撮風味に感じます。テンポがいいのが逆に表層のみを繋げてるストーリー運びにも思えてきて。じっくり内面描写するよりもいいのかな。登場人物の心理を深読みしてあれこれ補完する楽しみがあるし。

未確認少年ゲドー
 階段を昇ってくるクマ怖いわ。瀬音長帯の言葉に誰も反論しないってのが面白かった。いや「森林破壊そしてエサ不足」ってトコロはともかくほぼ正論だろアレ。悪党バリバリの造型でそんな台詞言ってるのがメッチャ笑えます。

いちご100%
 一話で一気に小宮山とちなみがカップルに。凄い急展開。この調子で毎週一組ずつ出来て一ヵ月後に連載終了だろうか。

ピューと吹く!ジャガー
 「これジャガー君と行くつもりだったけど予定入ってさ」。遠回しで親心で言ってるのじゃなくてホントに行くつもりだったんだろうな、この漫画だし。そっちのほうが見たかったよ。マンドリルだけえらいリアルだよ。

(20041025)


■0257:有栖川有栖「海のある奈良に死す」(角川文庫)/活字/小説

 特に感想はないなあ。可も無く不可も無くという微妙な読後感。作中アリスが「なにわのエラリー・クイーン」と呼ばれてますが、作者もそう呼ばれてるのだろうか。読んでてクイーンっぽいと感じましたよ。犯人が「印象の薄い人物」って辺りに。クイーンもいつもそんな犯人なんだよなあ。

 この作品は、作者が専業作家になって初の連載形式で書かれたものとのコト。火村と有栖、腐女子が喜びそうな会話のやり取りなんかあって、専業になっていきなりこんなコト書いてたのかとちょっと驚いた。自作の受け方を自覚してるのだろうか。計算高いです。ミステリ作家だ。

(20041024)


■0256:山田風太郎「自来也忍法帖」(文春ネスコ)/活字/小説

 何で積ん読にしておいたのかと思わせる傑作。ていうか山風はほとんど全て傑作と言っていい。忍法帖や明治物などで多少自分内で好みの差が出るぐらい。マジで山風作品に駄作なんてあるか? ああ、「武蔵野水滸伝」があったか。

 ストーリー型の忍法帖で、バトルの醍醐味よりも話がどう転がるか/後半では自来也の正体は何者か、という部分で引き込まれた。上手いとしかいいようがない。しかも山風これ天然で書いてそうなのがまた凄い。伏線とか序盤から張ってあるけど、そういう伏線張る行為とかを難航しながらやってるワケでなさそうなのが山風の天才ぶりを感じさせます。何で文春ネスコなんだよ。講談社も角川も何やってるんだよ。これ復刊しなきゃ。

 時代が許してた身体障害者の描写も熱い。ていうか石五郎の描写が最高。聾唖者こんな風に書けない。滑稽過ぎる。しかも性欲の権化。身体障害者で笑いを演出するなんて今の時代ならできない。石五郎の描写に笑うだけでも充分モト取れるよコレ。ていうかこの描写のとんでもなさで講談社は踏み切れなかったんだろうか。身障者面白いとかこんな感想書いてて削除されないか今結構ビクついてます。

(20041024)


■0255:法月綸太郎「生首に聞いてみろ」(角川書店)/活字/小説

 久々の長編。やっぱ面白いなあ。いつもながらの二転三転するストーリー運びに身を任せる心地良さ。読んでて法月作品を堪能してると実感しました。家族関係をグルグルさせる点では毎度の手法なんですが、それでも面白いんだからしようがない。ラストの救いの無さはちょっと意外でした。でもそれでこそロスマク風味なのか。

 法月作品読んだらロスマク読みたくなる。読みたくなるけど、訳の関係で法月作品ほどのカタルシスを味わえないので手を伸ばすのに躊躇ってしまう。法月が翻訳しないかなあ。読み手が何を追って読んでるかなどを理解してるので、法月訳だと驚きの手札を上手く出せると思うのだが。

 今作は、サイコチックな描写もあってその辺でもゾクゾクしながら読めた。「江知佳の切断された首が届くシーン」や416ページラストとか。あー、次回作はいつなんだろう。15年後かなあ。評論よりも作品のほうが好きですよ。

(20041024)


■0254:宮部みゆき「あやし」(角川文庫)/活字/小説

居眠り心中/影牢/布団部屋/梅の雨降る/安達家の鬼/女の首/時雨鬼/灰神楽/蜆塚 以上9編収録

 宮部みゆきはリーダビリティの高さとあざとい人情劇の長けている人です。特に長編にそういう印象が強い。この作品は短編集で、以上の要素は勿論含んでいるのですが、普段以上に密度の高さを感じさせるものばかりでリーダビリティという面ではやや落ちるかも。それは悪い意味ではなく、やっぱ密度が齎す硬質さというプラス面のほうが大きい。どれもクオリティの高い作品ばかりでビュンビュン読むのは勿体無い。

 解説にもあるのですが、「怪奇小説傑作集」を思わせる品揃え。定番になってる古典作品の持つ懐かしさ/密度/豊饒さ、研ぎ澄まされた贅肉の無い文体を内包している短編集です。

(20041024)


■0253:倉知淳「壺中の天国」(角川文庫)/活字/小説

 「家庭諧謔探偵小説」という呼び方がしっくりくるユーモア風味が全体を包み込む作品。犯人の意外性というものを求めずに、過程々々のどこか舞台喜劇めいたストーリーをじっくりと味わうのがこの小説を楽しむにはベストな読み方かも。

 オタク擁護もまた特徴の一つなんですが、正直擁護の内容が古いし、オタクが社会で異端扱いされてる理由はもっとシンプルで、年齢相応とされる社会の立ち位置に立っていない&存在が気持ち悪いからというのが実情です。

 それでも読了後、妙な感覚に陥る要素も含んでいます。分かりにくい例えで言うと、『妹が男の友達を家に連れてきて部屋で何か子犬のような声を出しているのが聴こえてきちゃったような』如何わしさ、でしょうか。内容に触れますが、この作品における探偵役が、探偵という様式面以外では一般に考えられるオタクの趣味を持っているという部分です。

 超然とした存在であって欲しい探偵の俗な心理が描写されていた(最後まで誰のモノローグかは伏せられてます)トコロに生じる違和感が、読後直接的なインパクトはなくてもジリジリと尾を引きます。探偵の扱いが新しいです。その心理面を除けば普通にミステリの探偵としての役割りを果しているだけに、いやなもん見ちゃった、でもそういうのもあるよね、的な。探偵だって人だし、妹だって女だし、的な。


 そういう意味で、探偵の在り方を考えされられる一作でした。手法は違うけど、麻耶雄嵩「名探偵木更津悠也」なんかも探偵の在り方にアプローチしてる作品です。今年はそういうコトを考えさせられるコトが多いや。

(20041022)


■0252:北山猛邦「『アリス・ミラー城』殺人事件」(講談社ノベルス)/活字/小説

 一読して特に感慨もなかったのですが、ネットにてあちこち感想を眺めててその仕込みの真意を理解してようやく驚いた。驚いたけど、それほど強烈なサプライズでもなかったかなあ。でも知らなければ知らないまま終わりそうなコトが出来るのは凄いかも。作者的にメインのサプライズはやっぱメインで味わって欲しいだろうし。それをはっきり書かずに伏せておけるのは妙なカッコ良さを感じさせます。試みが高い作品に思える。

 細かい部分で個人的にイイと感じたのは、撮影されたビデオを早送りしたら人形が細かく動いてるように映ってたというくだり。これは登場人物の錯覚かトリックのヒントなのか読んでてこの段階で分からなくても、ホラー風味の妙なゾクゾクを誘発させます。

(20041022)


■0251:今週のバキ/漫画/連載

 郭の投げつけた車椅子を指一本で往なす勇次郎。そしてそこに座るように命じ、言われた通りに素直に車椅子に腰を下ろす郭。闘技場の中をゆっくりと車椅子を押す勇次郎。あえてもう一度書きます。闘技場の中をゆっくりと車椅子を押す勇次郎。何の先入観もなく今回の話を読んだら、物凄くシュールな漫画に思えます。主人公の毒だけじゃなく、漫画自体が裏返った気がします。ビュティが大活躍できそうなシーンが何度もありました。

 それでも終始異様な緊張感が漂っていたのは否めないです。いつ勇次郎が仕掛けるのか?いつ郭が仕掛けるのか?というただならぬ空気が張り詰めていました。語り出す郭の言葉は、これから始まる二人の死闘のプロローグなのか、それともこの中国トーナメントのエピローグなのか。老人が語りだしたらヤバいんじゃないでしょうか。100年前の大会を連載数年に渡って回想したりしませんように。

(20041021)


■0250:連城三紀彦「さざなみの家」(ハルキ文庫)/活字/小説

 連作ですが、24編もあります。ほぼある一家の家族のみという限られた登場人物で、裏返りの騙しに満ちた連作を作り上げるのは流石です。ていうかこれ読んだの今年の頭なんだよなあ。正月ぐらい。

 心理面での逆転というのは小説家の武器としては強いです。一人の人間の勘違いがまったく別の意味に裏返る、というのはその気になれば幾らでも話を作れそうです。作れそうだけど、読み手が納得の行くような裏返りを演出するのは難しい。連城作品は、上質の美麗な文章でそこに説得力/納得感を生ませる力を持っています。この作品で言えば、主婦と姑の確執、という先入観からスタートして、物語が進行するにつれて何度も何度も反転します。

 この24編は序盤が見事でしたが、中盤以降はやや盛り上がりに欠けてたかなあ。それでも標準以上の内容なんですが。

(20041021)


■0249:奈須きのこ「空の境界」(上・下/講談社ノベルス)/活字/小説

 皮相的なキャラクター要素のみで構成されているものも多々ある今日日の創作物の中、徹底した思想と質量を放つ一作品でした。続編なんてのを希望できない完成形作品です。

 読んでてビジュアルが浮かぶバトルもののストレートなカタルシス以上に、観念・概念というものを装飾のみに留めず作者なりにじっくりと掘り込んでいるのが感動。生とは、死とは、魔法とは、永遠とは、記憶とは。各章の「俯瞰風景」「殺人考察」「痛覚残留」「伽藍の洞」「矛盾螺旋」「忘却録音」というタイトルも『言葉的に洒落ててカッコイイでしょー?』というファッションでなく、内容に密接した執拗なまでの解体と構築が徹底されています。その上でカッコイイ。

 個人的に気に入ったエピソードは「忘却録音」。これ、凄いコトやってますよ。内容割っちゃいますけど、通常小説などを読む時そこにある言葉から情景/人物像を補完描写するのですが、ここに出てくるく玄霧皐月はその逆。情景を脳に記録するコトができない。情報を言葉/単語のみで記録する。記憶という題材にそんなテーマがあったのかと感動。それが暴かれるシーンで、

「先生は私を黒桐鮮花だと判ったじゃないですか」
「そうでしょうか。私は黒桐鮮花という人物の特徴を単語として記録しています。君を見て、記録してある黒桐鮮花の特徴と当てはまったから、君を黒桐鮮花と認めただけです」

というやり取りがあります。僕が集中力を欠いて読んでいたのか作者が伏せていたのかわかんないけど、黒桐をずっと鮮花ではなく幹也のほうだと思ってたので、絶妙なタイミングで語られてるテーマにシンクロしました。


 下巻最後の「空の境界」も素晴らしい。切なさが炸裂する。このエピローグがプロローグに裏返り、止め処もない残留を食らわせる悲恋の物語が完成しています。もっと多感な時に読んでたら人生の指南書になってたかも知れない作品。

 ところで、笠井潔の解説は相変わらず何を言いたいのか分かりません。これ、日本語なのか? 違う意味でメチャクチャ面白い解説です。下巻の方の解説は辛うじて「萌え」とかそういう単語が出てくるので論旨の流れを把握できそうなんですが、何かズレたコト無理矢理書いてる気がしてなりません。これを普段の笠井文章にスライドさせれば、普段も難解な専門用語で装飾してても中身はズレてるんじゃないのか?と想像できます。あと、帯や裏表紙に出てくる『新伝綺』という言葉は『新本格』を意識してるんだろうか。

(20041021)


■0248:今週の餓狼伝/漫画/連載

 打ち切りです、と言われたら信じそうな今回。アッパーズ休刊に合わせての内容ですかね、やっぱ。勝ち残った者達に松尾象山が何故ここにいるのかと問いかけ、一人一人がそれに答える、というもの。まさに打ち切りオーラ。長田だけ二回戦突破してるトコロでこんな問いかけなのが、ちょっと読んでて居心地悪い。ていうか連載再開して一試合しかしてないじゃん。連載がどこで行なわれるのか発表されてないのもちょっと居心地悪い。

 今回のアッパーズは休刊祭り。妹のヤツが面白かったです。妹坂って。反省会を行なってますが、たけしのネタとか当時は問題になったのだろうか。

 あと、せがわまさきの忍法帖次回作が「柳生忍法帖」と発表されました。個人的に忍法帖ベスト1の作品なので嬉しすぎる。んで、次々回作はこの調子だと「魔界転生」だろうか、などと3年後のコトまで夢想してしまう。予習として「柳生忍法帖」原作再読しようかな。

(20041019)


■0247:舞城王太郎「世界は密室でできている。」(講談社ノベルス)/活字/小説

 僕とルンババが活躍する青春小説。これは奈津川三郎の作品という奈津川サーガの作中作という形態なのかな? まあ、その辺はどうでもいいや。密室本の一環として書かれてるのも何気にどうでもいい。密室は扱ってますが、相変わらず相当どうでもイイ感じですよ。

 三作目に相当する作品で、奈津川家サーガで描かれていた暴力という特徴/装飾が薄く、でも読んでて脳味噌が加速する舞城らしさは全開。押し寄せる文圧の果てに物語が行き着くのはセンチメンタルなラスト。センチメンタルなラストってのは別にこの作品に限らずに舞城の特色かな。あと奇病や性的なものもよく出てきますね。美しさや倫理を拒否しているのかも。拒否するコトで、最後のセンチメンタリズムが強化されるんですが。

 各作品、ジャンルで括ろうとしたらノワールや青春小説など全く毛色の違うジャンルになってしまうのですが、共通するのは他者のみならず自分にも向けられるやるせない愛憎であり、葛藤であり、その果ての変身です。

(20041019)


■0246:舞城王太郎「暗闇の中で子供」(講談社ノベルス)/活字/小説

 デビュー作「煙か土か食い物」に続く奈津川家サーガ。舞城作品の中で一番好みかも。前作とセットで舞城のベスト。

 「煙か土か食い物」では奈津川四郎が主人公でしたが、今作では三郎視点です。切れ者と称される四郎に比べれば三文小説家設定の三郎の語りは速度が落ちるのでは、との先入観は無意味で、舞城文体は常に舞城文体。疾走します。一応作中では三郎は四郎よりも頭の回転が遅いというコトになってるらしいんですが、余計な方向へ思考が飛ぶという意味で回転が遅いようです。文体に影響はない。

 前作とセットで、もう舞城小説の醍醐味は出尽くしたんじゃないのかと思えてきます。ラスト近辺のアレなんか、小説そのものを虚仮にしてるようにすら感じる。何故そうも出し惜しまないコトが出来るのか。燃える。感動する。

 最近の舞城はジャンルに縛られずに好きなことを書いている感じですが、この作品みたいなのパワーは何故か感じない。多少の縛りがあったほうがいいんじゃないのかな、なんて思った。名目とは言え講談社ノベルスでミステリ、という縛り。縛りなんてあってないような舞城だと思っていたんですが、この作品の燃えっぷりから鑑みるに、多少の枠は必要なのかも。

(20041019)


■0245:綾辻行人「暗黒館の殺人」(上・下/講談社ノベルス)/活字/小説

 トータルで見ると自分の嗜好とは異なる作品でしたが、ゴシックホラーを好む綾辻らしい、小道具に満ち溢れた禍々しい異形・幻想・そして巨大で古めかしい館という記号が誘発させる空気に浸るには充分な魅力を持っています。これは幻想小説です。

 乱歩を読んだ時に感じさせるあの懐かしくも心地良い感じを、再び綾辻自身の手によって作り出そうとした印象があります。せむし男、シャム双生児、人魚、影のような執事、等まさしく乱歩。これは幻想小説だと思えば楽しめるのではないでしょうか。館シリーズを、ガチガチのミステリと捉えずに、サプライズのギミックもサービスされている幻想小説、と思って読めば、楽しめます。これは幻想小説です。

 不満点として、全てを包み込む最終的な視点(作中で読者と同一の視点を思わせるような書き方をしている)、これに対して納得感のある解決が付けられなかったコトです。中村青司の視点を河南孝明が追体験しているのですが、その理由を『暗黒館ならそんなコトが起こってもおかしくない』的に片付けられてます。幻想小説として割り切ればまあそれでも納得行くんですが、他の部分がバッサバッサと合理的に解決されていく中でそこだけ超常現象を残したのは何かスカされた感じでしたよ。シリーズの過去作にも割り切れないものを余剰としてラストに付加してるものがありますが、今回はラストの余剰ではなく骨格の一つがそれだったので不満。これは幻想小説です、と上で強調してるのは、これから読む人がその辺を割り切って読まないと期待外れになるからです。

 連載形式で執筆された為か、メインのオチを隠す為に過剰に複雑になってると感じさせる印象もありました。自作のトリックの焼き直し的なものを小ネタとして複数使って出来上がってるのかも。館シリーズを読んでる人の為の騙しというか。ラストに世界が一発で裏返るような快感が薄かったかなー。


(20041019)


■0244:WJ47号/漫画/連載

 今月は小説の感想もガシガシ書いてるので、10月ファイルがえらい重たくなっています。WJ感想のみを週一で見にきてる人には大迷惑な重さになっています。

DEATH NOTE
 松田、大活躍。Lもライトも、そして第三のキラも、魔界三巨頭並みにじっくりと思慮深く我慢強くて下手すれば何百年も三竦みが続きそうなのですが、こういうトリックスターな松田のお陰で話が割りと進展。

 天国の描写はカラーで見たかった。ていうか気難しそうなハゲが女の肩に手を回してるのがウケた。

NARUTO
 シカマルの成長を促すエピソード。興味深く読めました。序盤のカカシの前に登場する医療班の微妙な変態加減の反動もあって、ラストは普通に感動。

今度のゴジラは速いらしい
 三コマ目が「ヘソ!」に見えた。今度は空島からか、と思った。

BLEACH
 「黒崎一護 貴様を斬る」→「その為に来た」って最初読んじゃったよ。余裕のツラして負ける気満々かよぐらいに思っちゃったよ。

 夜一と砕蜂には何か確執がある様子。隊長も沢山いるので戦いの因縁を作るのも大変です。雑魚的な隊長だと思ってたので、今回の冷酷さや夜一との過去を思わす描写は唐突感が否めない。

アイシールド21
 独播スコーピオンズ戦は小ネタな感じで。一回戦、二回戦、三回戦と各試合毎にメリハリが付いてていいんですが、緊迫感はドンドンスケールダウンしてきてます。次の試合はシリアス路線で行ってくれると思うので、そこに至る溜めだと思えばいいか。

スティール・ボール・ラン
 ジョニィの爪が外れてる指の絵、見てて背筋が凍る。

 本編は二転三転する荒木節でやっぱりヒロヒコ面白い。本体を叩くのが手っ取り早い、というイケメンのアドバイス通り倒しました。オエコモバのスタンド体、一応描いておくかぐらいで出てました。読み返して気付いた。大ゴマなのに最初気付かなかった。

テニスの王子様
 「あ 杏ちゃんっ 今度ライブのチケットが取れたんだけど……2枚」「あっ神尾くんそんな事よりお兄ちゃんと不二さんが…」「わ わかったすぐ行くよっ!!」「ちょっとアキラ夕飯っ…」その間実に2秒。

 ここ数週は全国を前に、既存キャラのパワーアップがアレコレと描かれています。文字通り力を付けた跡部、んで今回は橘が『メンタル面で枷をつけて地区予選を戦っていた』というコトが判明。こういう風に地道にキャラを掘り込んでいくのは好きです。負け犬が負け犬のまま全国に再登場しても面白くないですし。

 眠れる獅子が目覚めると熊本弁に。無我の境地みたいに発光するような目に見えての変化とは言い難いですが、来週にはきっと白髪になってるので大丈夫。ていうか英語喋りだしたリョーマみたいに素の言葉が出るってのはこれも無我の境地なんだろうか。無我の境地のバーゲンセールです(べジータ談)。こういう変身は格闘ゲームで隠しキャラにするのに便利です。格ゲー向きの作品です。

HUNTER×HUNTER
 「すでに奴等は強制的に念を使えるようにする方法をしっているそうだ」。それってラモットがやってたぶん殴りだろうか。東ゴルトー国民全員にあれやるんだろうか。

 直属3蟻&王との組み合わせ的なコマで今回は終了。ていうかもう直属とやるの? スピードキングとかどうなったんだろうか。野垂れ死んでいるんだろうか。レベルEならそういうコトやりそうだけど。

武装錬金
 僕の中で何となく被ってた円山と毒島の差別化が見えてきました。毒島には美少女の可能性が残されている。眼の部分が望遠化してたけど、中身はきっと可愛い。顔を見せないのは可愛いからに決まってる。般若なんてキャラは忘れたよ。

 三人が目的地を目指す途中途中で再殺部隊が一人二人ずつ登場していく流れでしょうか。円山に期待。中から黒子が飛び出してきそうな円山に期待。

いちご100%
 「最近ずっと考えてた 友達宣言は失敗だったかなーって…」。これは河下先生の本音に思えます。使い勝手のいいキャラですし。そんなこんなでまさかの復活。まあ、運も実力のうちっていいますから。
 それにしてもエロい。マッサージ妄想の絵とか半端じゃない。スキャナで取り込んで、パンツライン消したいぐらいエロい。

未確認少年ゲドー
 屋台でのおでん屋と讃良の父のやり取りがすっごい人情モノで笑えた。妊娠したんじゃなくアザラシの子供って知ってるだけに笑えた。

 最後のコマ、血を流して横たわるアザラシに見える。

(20041018)


■0243:飛鳥部勝則「バラバの方を」(TOKUMANOVELS)/活字/小説

 飛鳥部勝則はさりげにオーソドックスな本格ミステリをコンスタントに提供してる人だと思う。読んだのは「バベル消滅」に続いてこれでようやく2冊目ですが。作者は『怪奇小説に接近したのは何故だろうか』とこの作品を語っていますが、全然本格の範疇です。ていうかあれぐらいで怪奇小説に寄ってしまったと思うあたりが純正の本格ミステリに拘ってるとも思えます。

 そんな感じで、極めて普通でした。序盤を読んだ時は叙述トリック警報が僕の頭の中で鳴り響いたのですが、それ以降は極めて普通。元プロレスラーで画家、というのが探偵めいた役を担ってるのが面白い。出た時はサイコなキャラかとも思ったのですが。

 あと、二章の衒学部分、この作者、ホントに絵が好きなんだなと感じました。その衒学自体はだいぶ流し読みしちゃいました。京極以降大量に出てきた衒学小説家の生き残りかなー。あんましつこくなかったから許容です。

(20041015)


■0242:ダン・シモンズ「エンディミオンの覚醒」(早川書房)/活字/小説

 「ハイペリオン」「ハイペリオンの没落」「エンディミオン」「エンディミオンの覚醒」からなるハイペリオン四部作の最後を飾る作品。大小入り乱れての様々なアイデアが惜しみなく投入。読んでる時は永遠に続くかと思う長さで、読書の快楽を十全に楽しめる作品です。

 ハードカバーが発売された時にすかさず買ったのですが何度も中断を繰り返しここにきてようやく読了。時間かけ過ぎた。既にもう四部作全て文庫落ちしてるし、今の僕にはエンディミオンなんて言われてもセーラームーンの彼氏のほうが先に思い浮かぶぐらいです。

 最終作、というコトで未解決だった謎がどんどんと解き明かされていきます。そこに快感と寂しさ(終わってしまう)を感じながら読みました。

 世界観の作り込みとその情景描写が半端でない。超未来の圧倒的な科学力の発想(ワープの際、死ぬことが前提なんて凄すぎ)、異世界の肌身に迫るリアルさ等主人公同様冒険しているのを実感できるほど。特に巨大な存在(巨大とは、文字通り物理的に)を描き出す筆力には敬服。

 最近のSFはワンアイデアを科学用語を駆使してのシミュレーション的なものが目立って評価されていて、それはそれで興味深く読める作品群なのですが、SFと言えばデュマレストサーガという原体験を持つ僕にとって、古式ゆかしき王道スペースオペラたるこの作品の血沸き肉踊る冒険活劇ぶりは、久々に僕の求める「SF」でした。熱い。ネメス最高。シュライク最高。

 賛否両論ていうか否寄りの評価の多い終盤の収斂も、純粋に感動。キリスト教的博愛精神への着地もまた、愛が主題になった時の王道。問題なし。それに、聖書をSFとして解釈したかのような展開はそれだけでカッコイイ。休日にドア叩いて思考放棄な作業に勤しむキリスト教徒にはムカつく自分ですが、聖書などをギミックとして再構築してるかのような小説にはカッコ良さを感じる。

 この四部作、また数年後に最初から通して読んでみたいなあと思ってます。まー、細部は殆ど忘却してるので今すぐ読み始めてもいいんですけどね。

(20041015)


■0241:今週のバキ/漫画/連載

 前回のラストは、あっさりと倒された兄・範海王を驚愕の表情で見る李海王、でした。僕が予想していたその続きは、李が「あの時と同じだ…」と恐怖の表情を浮かべ、過去兄が気を失ったと思ったら即座に目覚め鬼のような力を発揮して圧倒的な暴力を振るった、そんな回想をし始める、というものでした。つまり、あの表情は兄が負けたコトに驚いていたのではなく、これからマホメドジュニアに起こる悲劇を思っての恐怖の表情、というもの。そして今週号。

 いません。範も李もいません。中国人がテンション落としてるトコロに勇次郎が大演説を繰り広げています。範、すでに片付けられてます。「勝負あり!やっぱりなし!」ってならないのかよ。ホントに範は何だったんだよ。強烈なレッドへリングでした。レッドへリングとは、警察犬訓練の為に用いられる臭いのキツイ魚のコトで、転じて推理小説において読者をミスリードさせる偽の犯人/犯人と思わせる存在を指します。範の一文字で読者をここまで翻弄させたのはある意味脅威です。

 勇次郎がひたすら中国拳法というか郭海皇を持ち上げています。嫌味にしか聞こえませんが、内心必死なのかも知れません。ようやく自分に回ってきたと思ったら消化試合です。そりゃ盛り上げようと必死にもなります。あの勇次郎にここまで言わすコトで、作者としても必死です。

 今はもう、郭がどんな残酷描写でやられるのかだけが気になります。拮抗した試合なんてしませんよね? キャラの強さが決まってなくて独歩とイイ試合しちゃった頃の勇次郎じゃないんだし、ここは当然瞬殺でお願いします。

(20041014)


■0240:スティーヴン・キング「ザ・スタンド」(全5巻/文春文庫)/活字/小説

『トールキンの名作「指輪物語」を意識し、破滅したアメリカを舞台に善と悪の対決を描いたキングの最長、最大の作品であり、最高傑作とも呼ばれる』(第1巻著者紹介より)

 というワケで、文庫5冊をようやく読了しました。まずは一言。

 長アアァァアァアい! 説明不要ッ!!!!!

 これはキング名義で第4作目の長編とのコト。発表は78年。そんなに初期の作品だったのか。4作目でひとつの到着点に辿り着いていたんですな、キングは。
 著者紹介部分、「指輪物語」を引き合いに出すなんて便乗もいいところじゃないのかと思ったのですが、作中でも「指輪物語」に関する描写があるし、意識したってのはホントかも知れない。

 長い。とにかく長い。まずは1巻で唐突に世界にスーパーフルーと呼ばれる回避不能なインフルエンザが蔓延、そのネタだけで、エボラ出血熱なんかを扱った作品みたいにパニックモノを一本書けそうなものなんですが、何が凄いかったら、そのス−パーフルーによってそのまま世界は滅んでしまうってのが凄い。対策を練って立ち向かう、とかそういうのが全くない。滅びます。耐性を持ってて生き残るキャラクター達の人生を、この蔓延前後の段階から描写してて、彼らが描き出すその後の世界への道、がこの作品です。

 この作品の魅力は、やはり多数のキャラクターの織り成す人間模様。人間模様というか、各キャラクターの個人史/造型だけでも充分面白い。長い割には終盤の整合性や盛り上げ方に不満の残る点も多いのですが、人生ってそんなもんでしょう、と思わせる妙なリアルさも兼ね備えています。超大作でありながら、B級ホラーみたいな最後の最後にもちょっとびびった。

 個人的に印象に残ったキャラクターベスト4は以下。

4位:マザー・アバゲイル
 初登場時(3巻)の老人描写のリアルさが凄い。キングの力量に感服する。読んでるだけでリューマチとかになりそうになる。子供の気持ちや経験は理解できるけど、これからなる老人ってのをこうも理解して描写してるのが凄い。キング、ホントは90歳ぐらいなんじゃないだろうか。

3位:ごみ箱男(トラッシュキャン・マン)
 イイ感じで狂ってます。ただ火を見たい、そしてそんな自分が止められないという危険な放火魔。この意味不明さが恐怖を醸し出しているし、理性で動けない人間を知ってる自分としてはそれは理解可能な恐怖です。

2位:ランドル・フラッグ
 闇の男。「悪」の陣営のボス、すなわちラスボス。初登場時から有無を言わさない悪のオーラを放ってます。ひたすら悪、という感じで具体性がないんですが、具体的な説明のなさがむしろ言いようのない悪の描写にこそ相応しいのかも。こいつの凄いトコロは、ようやく内面の描写が本格的に出てきたかと思ったら、かなりしょぼいヤツだったという。やっぱ超越した存在はいざ書き込むとしょぼくなるのか。名実共にラスボスで、それ相応の超越した力を持ってるにも関わらずそれでもしょぼい。

1位:ハロルド・ローダー
 ある意味この作品の主人公だったのではないだろうか。解説によるとキングの少年時代がモデルになってるらしいのですが、それゆえか真に迫った人間像が出来上がっています。いやよくよく考えると同級生の女の子を頭の中であれこれする妄想非モテ野郎を少年時代のキングがモデルなんて書いてる解説失礼だよ! 

 てな感じで、魅力的に思えたキャラクターはほとんどが「悪」の陣営です。悪役ばっか楽しく読んでるなんて自分どっかおかしいんじゃないかとも思えてきたのですが、解説でもやはり悪側が逆に人間味溢れる存在と書かれてたりしたのでちょっと安心。ていうかキングも悪サイド書いてるほうが楽しかったんじゃないだろうか。

(20041014)


■0239:山口貴由「シグルイ(原作:南條範夫)」2巻/漫画/単行本

 2巻も熱い。全裸に鉢巻と褌と日本刀そして血塗れという表紙からして熱い。本編も当然熱い。たまに藤木源之助と伊良子清玄の区別がつかないシーンがあったけど、読んでく内に見分けが付くようになるかなコレは。

 この作品は、『達人同士の人間離れした領域の描写』というのがあり、あり得ないと断じれそうなものを、徹底的にリアルに執拗なまでに描き込むコトで説得力を持たせています。そこが一番僕が惚れこんでるトコロです。かつての板垣漫画がそんな魅力を放っていました。板垣漫画を好む人なら、この作品も好きになれるんじゃないかと思っています。

(20041013)


■0238:ゆうきまさみ「鉄腕バーディー」1〜5巻/漫画/単行本

 5巻までが第一部、というコトらしい。ストーリー的にはそんなに際立った区切りにはなってないんですが。

 春から高校生になる一少年・千川つとむを誤って死なせてしまった宇宙連邦捜査官バーディ・シフォンが蘇生の為に二体同体としてつとむの身体に変身して捜査続行、という設定で、敵味方地球宇宙人間非人間数多沢山のキャラクターがワラワラと出てくるSFアクション。キャラがとにかく多くて、そして捨てキャラとして描かれるものがいないので進行はまったりめ。まとめて読むほうがいいかと思った。これ連載追うのきついだろうなー。あ、でも板垣漫画もそんな印象はあるか。

 この作品、大昔に微妙に設定の異なる形で連載されてたんですが、何故か途中で消滅、とても好きだったので再開はまだかと思ってたのに何故か「パトレイバー」という作品が連載されそれがヒットしてゆうきまさみの代表作になったりで、完全に作者から忘れ去られちゃったのかと思ってたので復活したのはとても嬉しい。まさかの復活という感じ。時代の変遷に伴い日常パートの演出も今でないと描けなかったようなものになってますね。セクシーなビジュアルも含めて、バーディーの造型がとても魅力的です。

 バチルスがしぶとかったな。それでもこの第一部で片付いたんだから早死キャラか。スライム・液体金属を思わせる動きがイイ。バーディと同じく捜査官であるカペラ・ティティスの残忍さも燃えます。こういうキャラが出てくるとストーリーにメリハリがつきます。カペラは幼児体型なので僕はバーディー派ですけど。

(20041013)


■0237:テッド・チャン「あなたの人生の物語」(ハヤカワ文庫)/活字/小説

バビロンの塔/理解/ゼロで割る/あなたの人生の物語/七十二文字/人類科学の進化/地獄とは神の不在なり/顔の美醜について--ドキュメンタリー 以上8編収録

 表題作「あなたの人生の物語」、これのギミックが分かった時ゾクゾクきました。言語に関するストーリーの過程そのものも熱く、それだけで充分な収穫に思ってたのですが、終盤にて「あ! プッチの求めたアレか!」と気付いた時はどう着地させるのか(その状況がプラスなのかマイナスなのか)とドキドキもの。ラストは微妙ながらも、幸せってなんだろうと考えさせられる哲学性を含んでいます。

 ベスト3を上げるなら、表題作と、「理解」、「顔の美醜について」。理解はエスカレートの果てに何が待っているのか燃えるし、「顔の美醜について」はシミュレーションモノとして秀逸。ほとんどの作品が、もっとこれからが面白くなるんじゃ、というトコロで終わってるんですが、素材をそこまで捏ね繰り回さないのも味の一つになってるのかも。

(20041011)


■0236:今野緒雪「いとしき歳月」(前後編/集英社コバルト文庫)/活字/小説

 三薔薇の卒業という、このシリーズで一つの大きな区切りとなる「いとしき歳月」。

 紅薔薇こと水野蓉子が掘り込まれたのは今回ようやくという感じです。ビジュアル的に好きなキャラなので微妙なまま卒業しちゃったらどうしようかと思ってたので一安心。それにしても、ここで薔薇達卒業は勿体無いなあ。作者も後書きで書いてますが、佐藤聖あたりはズバ抜けて素敵キャラでしたし。佐藤聖に力入れすぎてあれこれ属性付けまくったようにも思えますよ。バキで言うなら、催眠術とか中国拳法とか沢山詰め込んだドリアンみたいな感じで。佐藤聖は僕の中でドリアンです。

 一言で言うと、このシリーズは衝突と理解の物語、なのかも知れない。それは根源的なテーマであって決して真新しいものではなく、しかも関係式は無限に紡げる、けれどもそれを納得がいくように多数の読者を獲得できるエンターテインメントとして提供し続けるのは難しい。今野緒雪の力量は流石です。

(20041011)


■0235:今野緒雪「ウァレンティーヌスの贈り物」(前後編/集英社コバルト文庫)/活字/小説

 薔薇のつぼみとのデート権をかけてのカード探し企画。薔薇のつぼみという存在の巨大さを思わせるイベントです。男が夢想する理想の女子高像がここにあるッ! いまちょっと男らしい表現してみました。男らしいっていうか、漢らしいでしょ。

 「びっくりチョコレート」「黄薔薇交錯」「ファーストデートトライアングル」「紅いカード」「紅薔薇さま、最良の日」、の中短編からなりますが、個人的に印象深いのは「紅いカード」。
 
 「びっくりチョコレート」がこのバレンタインバトルのメインで、普通極まる福沢祐巳が小笠原祥子の「妹」に偶然選ばれつつも、相応しい妹だったコトを描く必要充分なエピソードなんですが、この一見無関係な外伝/後日談ともとれる「紅いカード」が、祐巳とは異なる別視点から祥子と祥子に憧れつつも届かなかった人物を描き、それが祐巳と祥子の関係を遠巻きに強化させています。本筋とはやや離れたトコロで、それでいてメインの二人に密接した内容になっていて、構成が絶妙。やや暗い雰囲気を感じさせながらも、語り手が読んでて不快さを出すネガティブな人物じゃないのも上手い。

(20041011)


■0234:WJ46号/漫画/連載

 何日か前の話ですが、解析見てたら「戸愚呂妹」ってあった。

NARUTO
 連載五周年突破でジャンプ表紙&巻頭カラー。ジャンプ表紙を見ててふと黄色がメインカラーの主人公って珍しいなと思った。5周年突破の今日まで気にもせずに生きていました。黄色って、僕の中で格好悪い色です。

 本編ではナルトの生存が確認、サスケは『親しき者を殺すコト』とは別のやり方で写輪眼の真の力を目指す決意。兄を追いつつも兄とは異なる手段で力を手に入れようと考えてます。大蛇丸の器になって自我を捨ててでも兄に復讐する気だったのに、何だかこの戦いを通して丸くなりました。戦いが長かったから作者も混乱してきたのかも。

 闇の中に消えるサスケと光の中で目覚めるナルトの対比がイカしてます。最後は妙なキャラが登場。登場したら辺りが闇に包まれたのか? アレって。

ONE PIECE
 サンジとチョッパーの前に姿を現したロビン。気になる谷間です。増量されてませんかコレ。ゾロがロビンは果たして仲間か敵かケリをつける発言。このまま普通に敵に回ったりしないのかなあ。ハナハナの実、強いし攻略のし甲斐がありそうなのに。

銀魂
 うれしそーな顔してる神楽が超可愛い。

BLEACH
 双極の磔架が破壊されたのを愕然と見上げる9名。どさくさ紛れに知らないキャラとかいそうです。ボボボーボならそういうコトやります。実際、ブリーチをそれほど熱心に読んでない僕には知らないヤツがいますし。

 「奔れ!! 『凍雲』!!!」「穿て!! 『厳霊丸』!!!」「打っ潰せ!! 『五形頭』!!!」。難読語祭りです。一護、女だけ攻撃してないと思ったんですが、三人纏めてふっ飛ばしてるコマがありました。
 
 あと朽木白哉が不意打ちめいたコトしてるのがショック。その不意打ちは小悪党レベルです。

スティール・ボール・ラン
 オエコモバのスタンド能力はアリゾナの砂漠を突破したコトで開花した様子。4日で複雑な能力を割と使いこなしてます。砂漠越えしたらスタンド使いになれるので、SBR、今後の敵にも不自由しません。問題は、ティムの造語である「スタンド」という言葉を初登場キャラが普通に使うようになるんじゃないかという危惧があるぐらいです。

 ジャイロはスタンドが見えてますが、自身はまだ鉄球のみで闘ってます。この調子で目覚めないほうが緊迫感あっていいんだけどなあ。下手したら次号の後編で目覚めそうです。んで、スタンドデザインがでるかでないかなんつー気になるヒキでまた数ヶ月休みとか。

アイシールド21
 焼肉ミノタウロスの店員の格好が良かった。ツノつけてます。カウンターの男もつけてます。こんな店で働きたくないですよ。ツノ手当てとかあるのなら考えますけど。

テニスの王子様
 「…跡部 この男も底が見えへんわ」。リョーマの超必殺技が簡単に他のキャラに奪われてます。むしろ許斐先生の底が見えません。跡部が例のサーブを放つ際に指の数が確認できないのが残念。

ボボボーボ・ボーボボ
 田ボにメッチャトーン使ってるのが面白かった。

D・Gray-man
 ループする一日なんつー限定ルールの作り方がいいし、面白くなる要素があります。あまり真剣に読んでないんですが、新エピソードに入ったのでちょっと読もうかと。

HUNTER×HUNTER
 『暗い宿(ホテル・ラフレシア)』。複数の手首を飛ばす能力の説明はまだなのか。

 カイトと対面。眼がイってます。これは…復活できるんでしょうか。ホントに機械のように、死体が動いてるだけのような状態になってます。呪縛から解き放っても、死体に戻るだけなんじゃないでしょうか。作者としても、こんなカイトを描くのが心苦しかったのか、作画が非常に荒れています。

未確認少年ゲドー
 いちごに対抗して温泉ネタできたのでしょうか。萌え狙いでしょうか。甘んじて受けましょう。萌えましょう。アノマロカリスに萌えましょう。

武装錬金
 剛太の武装錬金が公開。チャクラムの武装錬金『モーターギア』。飛び道具、車輪、水中モーターと多彩な使い道がストーリーに自然に組み込まれつつお披露目。

 そして火渡が喉笛を掻っ切られても生きてます。何故死なない。斬られた首から火炎放射するという横暴ぶりも発揮。そのまま今回は首から噴出す火を纏い続けています。

いちご100%
 こんなに作者頑張ってるのに後ろのほうに載ってます。この頑張りはまだ掲載順位に反映されてないのかな。

 天地の自主規制、下のほうの規制が甘いです。東城がちょっと肌けただけで鼻血吹いてたクセに。

ピューと吹く!ジャガー
 最後の高菜、次のページの登場キャラファイルがなかったら高菜だと分からなかった。口元にほくろがあるんだな。覚えておこう。

(20041010)


■0233:今週のバキ/漫画/連載

 『勝負あり!』って! えー!!マジで!? 数年ぶりにバキ読んだ人がいたら、ああ、また克巳負けてるのねって思っちゃうよ。それは別にいいか。

 どうしてこんな勝負になったのか、以下2パターンが推測されます。

1:ジュニアが接戦の果てに敗北するという状況まで持っていくのが面倒。範海王、幸か不幸か名前以外範馬一族を匂わせる仕込みもないし、もういいや。ここで一気に負けさせちゃえ。他人です。ネット見たら範馬一族って予想してる人多いし、これから一族でしたーって明かしてもイマイチ驚きも足りないだろうし。

2:まだ勝負はついてない。勝負ありコールで負けを宣告されてから逆転するのが範馬の血。「運も実力のうちですから」と今回は自分で言う(前回言ったのは別人です)。

 希望するのはもちろん2です。2の前半部分。バレバレでも、伏線めいたものは消化して欲しい。次号、何のフォローもなく勇次郎と郭が闘技場で睨みあってるトコロから始まる不安がとても強い。

(20041008)


■0232:夢枕獏「黒塚」(集英社文庫)/活字/小説

 夢枕獏はページが多くても改行の多さ/短文の多さ/等と言った理由でスルスルと読める作家です。文庫で600ページ以上あるこの作品も、同じページ数ある海外作品の5分の1ぐらいの時間で読めたし。これは別に揶揄してるわけでもなく。夢枕獏って初期から字面でテンポを産ませようと考えたりしてる人ですし、こういうのも技術の一つです。こんなコトをやれる人は、表現の場が違うけど一人しか思い浮かばない(板垣恵介)。

 舞台原作を起点に執筆された作品というコトで、後書きにもある通り時間軸の視点がクルクルと切り替わります。そこに妙な幻想感覚が生まれててイイ味になってます。登場人物も凄い少ない。びびる。これだけの人物で、内容も薄い作品をこれだけの枚数書けるのは、やっぱ凄い。内容も薄いだなて、結局悪口みたいだ。

(20041008)


■0231:殊能将之「キマイラの新しい城」(講談社ノベルス)/活字/小説

 石動戯作シリーズは何でもありですな。しかも石動がどんどん惨めな扱いになってきてます。750年前の亡霊に取り付かれた社長、というシチュエーションは奇想炸裂ですが、シリーズを読んでる人はそれが合理的に解決されるなんて思ってないでしょうし。むしろ思われたら困るし。それ(亡霊とか)は事実/前提条件として、別のもの(その亡霊が死んだ理由)を解決する形になってます。

 これはミステリとして期待すると肩透かしを食らうんですが、ちょっとコミカルなヒロイックファンタジーとして読めば楽しめるのかも。社長の名前とかエルリックのモジリですし。僕は当然ミステリとして読んであっけに取られたのですが。それでもトキオ−ンで爺さんが暴れるくだりはメッチャ楽しめました。

 冒頭の『二人のマイクルに捧ぐ』ってのは誰と誰のコトを言ってるんだろう。マイクル・ムアコックが性質の違う作品を書いていて、それぞれを別人として扱ってるのかなあ。その正反対両方から生まれた作品、というコトでキマイラをタイトルに入れてるとか。ムアコックはロクに読んでないので、よく分からずに思い付きをいま書いてますけど。

(20041008)


■0230:北森鴻「狐罠」(講談社文庫)/活字/小説

 北森作品を読むのは「闇色のソプラノ」に続いての2作目です。

 この作品も非常に楽しめました。自分がミステリに求める大きな要素の一つ、『ラストの逆転/意外性』、というのが決まってて、物語としての途中の展開もうねりまくりです。

 主人公は『旗師』宇佐見陶子。店舗を持たず一人足を運びながら骨董品の流通を手掛ける女主人公。『橘薫堂』主人・橘秀曳に『目利き殺し』を仕掛けられ贋作を掴まされたコトから始まるプライドをかけた頭脳戦、というのが大きな流れ。
 古美術業界という自分の知らない世界を扱ってる作品で、専門用語に押し潰されそうになる懸念もあったのですが、そこは北森氏の噛み砕いてストーリーを殺さず紛れ込ます文章力で、突っ掛かるコトなく終始楽しく物語に没頭できました。

 目利き殺し返しが『ばれるんじゃないのか?』という緊張感が常に持続してたので、中弛みすらなく最後まで持ってかれました。勿論ミステリとしての体裁は整っているのですが、それ以上にそうしたサスペンス要素が付き纏うのが僕としては更に良かったです。

(20041008)


■0229:舞城王太郎「好き好き大好き超愛してる。」(講談社)/活字/小説

 表題作と「ドリルホール・イン・マイ・ブレイン」の二編、そして舞城氏によるイラストをイラストギャラリーとして収録。

 「夢」をそのまま活字化するようなとりとめのなさ/失踪感はいつもの舞城ノリで、特にこの二編に限定して何かを語ろうかという感じではないかなあ。
 愛、というのは「阿修羅ガール」でも扱われていたテーマですが、テーマとして扱ってるのかどうかすら怪しい。舞城作品はドラッグです。今回はちょっと悪酔いしたかも。「ドリルホール・イン・マイ・ブレイン」が特に。グロさがダイレクトに気分に直結してしまった。

 カフカの不条理さを現代感覚で読める、という印象も舞城にはあります。川上弘美にも現代版カフカという印象を持っててこの二人は全然違う文体なんですが、言葉にしようとすると同じ表現で括られちゃうなあ。

 イラストギャラリーは、文字通りイラストなんですが、小説と作風が似ているという感想を持ちました。肌理よりも奇抜さ、整頓よりも衝撃、という絵です。同一の人物がアウトプットする絵と文章の間に発信者のクセがあるとしたら、この絵はやっぱ舞城的です。舞城的、あまりにも舞城的です。

(20041008)


■0228:麻耶雄嵩「名探偵木更津悠也」(カッパノベルス)/活字/小説

敢えてストレートなタイトルにしたのは相応の理由があります。思うに『名探偵』とは、常に理想に近づこうとする強靭な意志を持った存在でなければなりません。その穀然たる姿勢が、喜んで記述者の立場に甘んじるワトソン役を産むのです。その意味では、最も彼をよく知るワトソン役が尊敬し『名探偵』だと認めていなければ、いかに世評が高くとも、『名探偵』ではあり得ないとも云えます。
もちろん最大の必要条件が、彼でしか解き得ない難事件を速やかに処理することなのは云うまでもないでしょう。
それでは木更津悠也の鋭敏な頭脳と華麗な活躍をお楽しみください。
                                          香月実朝


 ああ、凄い。感動します。読了すれば、ワトソン役/香月の前口上として書かれてる上の引用文すら計算尽くだったのが分かります。麻耶雄嵩は志しの高い作家であるのを再認識しました。

 上級者向け、というと語弊があるので別の言葉を使うと、『ミステリの形式に慣れ親しんだ読者向け』、という感じでしょうか。名探偵をこれまでのミステリ史で置かれていたポジションそのままで、そしてそこに一つ仕掛けを加えるコトで強烈な不協和音を奏でさせる作品に仕上げています。その不協和音がどういうワケか気持ちイイ。ゾクゾクくる。この作品は…お気に入りだけどオススメしない。
 以下簡単なコメント。

白幽霊
 容疑者一人一人の話を聞き込んでの物語展開はクイーン的でそれだけで本格推理の骨子を彷彿させます。そしてラストにある一点から犯人を一人に絞り込むのもまた本格推理の醍醐味。

禁区
 これは、麻耶雄嵩らしいなーと思いました。「水難(『メルカトルと美袋のための殺人』収録)」の某ギミックを思わせる部分が。

交換殺人
 4編中では一番ミステリ部分での面白さを味わえた作品。犯人の意外性を求めるという自分の嗜好から、一番楽しめました。この4作を連作短編集として並べる場合、位置としてもこの場所は順当なんじゃないでしょうか。

時間外返却
 扱っている『事件→解決』だけでも充分上質なんですが、この連作を締めくくるに相応しい逆転(でもないか)があり。

(20041007)


■0227:乾くるみ「マリオネット症候群」(徳間デュアル文庫)/活字/小説

 これはやられた。完璧になめてかかってたら想像外の面白さだった。なめてかかったってのは徳間デュアル文庫ってあたりだと思う。ライトノベルですよ。あるまじろうって人の表紙&口絵でも騙された。

 シチュエーションは、まず語り手・御子柴里美が自分の体が誰かに乗っ取られて、考えることしかできない状況になる。んで、乗っ取った相手もいきなり自分が別人になってるので動揺してる。それでも新しい身体で生活を続けようとしている。その何者かとの意思の疎通は不可能。そんな中、御子柴里美の心理で、乗っ取った相手が何者なのか、何を目的に行動してるのか、何があってこんな状況になったのかを推理していく展開。西澤ミステリみたいです。

 200ページに満たない中でこの設定がもう限界まで捏ね繰り回されて、終盤は怒涛の逆転ラッシュ、そしてラストは開放的なのか後味悪いのかどっちとも取れる着地。どっちかって言えば後味悪いよ。ここもまた僕の捉えていた範疇でのライトノベルというものにあるまじき脅威。口絵のちょいエロなイラスト見た時、まさかこんな結末の作品だなんて思いもよらなかった。あるまじろうも思ってなかったに違いない。ていうかちゃんとゲラ読んでイラスト描いてるのかわかんねーし。あのイラストのシチュエーション、小説内になかったろ。

 乾くるみ作品はデビュー作からして異常でしたが、この作品がある意味最も異常に思える。大好きです。

(20041007)


■0226:恩田陸「ネバーランド」(集英社文庫)/活字/小説

 冬休み、帰省せずに男子寮に残った4人の少年の7日間に渡る物語。
 読み始めて真っ先に萩尾望都「トーマの心臓」を思い出したのですが、後書きを読むとズバリ「当初の予定では、『トーマの心臓』をやる予定だった」と書いてあります。作者は緊迫感溢れる心理ドラマを目指したけどほのぼのした作品になった、と語っていますが、心理ドラマという部分は充分突破していますしそれがメインとして据えられてるので狙いは達成されてると感じました。

 自分が高校の時、寮に入ってたこともあり、ノスタルジーを感じました。この作品には同性愛的なものを匂わす部分もありましたが、男子寮に何を求めてるのか。じゃあ僕も女子寮とか女子高にあれこれ求めるコトにする。身近にいる女子高出身者を、過去に何があったか勝手にあれこれ想像するコトとする。

 この作品は少年が子供でも大人でもない、というのを子供(というか登場人物と同年代)/大人どちらが読んでも共感できるような気がしました。作中で少年とその親の間に妙な理解の齟齬があるあたりとか、上手いなあと感じた。

(20041007)


■0225:有栖川有栖「山伏地蔵坊の放浪」(創元推理文庫)/活字/小説

 オーソドックスな連作の短編ミステリ集として読みましたが、冷静になって考えると探偵役が山伏の格好をしてる変質者同然の男です。全然その胡散臭さに気付いてなかった。挿絵なんかも含めてメッチャ胡散臭いじゃん。

 収録されてるのは7編。過去に山伏が体験したという話(殺人)をスナックで披露し、それを聞くメンバーがその謎の解答をあれこれ語り(もちろん正解には辿り着かない)、最後には山伏が真相を、という基本形。そんな短編ミステリの基本形でありながら、妙なユーモアが漂ってるので独特の雰囲気を醸し出しています。真相を衝かれそうになったトコロで、当てられるのがイヤでいきなり解答をそそくさと語り出す山伏とか。それ卑怯じゃん。そんな探偵、面白過ぎるだろ。

 この連作の特異なトコロは、山伏が提示する話自体が(作中でも)もしかしたら作り話なんじゃないかという不明瞭さです。山伏と作者有栖川有栖の立ち位置が近い。ともすればその不明瞭さは逃げ道にすらなるのですが、逃げ道の為の設定とは思わせない、それが必要な設定とすら感じさせるユーモアが作品を包み込んでいます。

 最終話(第7話)のラストがあんな感じであれ、続投は出来そうなものなんですが、今のところそれがないってコトはこの作品はこれで終了なのかな。探偵に美形イメージも持てないので(挿絵がそれを語ってる)、漫画化もされないのかな。されてたらどうしよう。

(20041007)


■0224:リンク追加

 リンクの色が灰色で見辛いですが、そこは心の目で。ログに入る時は、青に。

ジャンプ妄想局 はちべえ氏。その名の通り扱う内容はほぼジャンプに特化してて、それでいて縦横無尽の話題で更新。通常の感想も面白く、ネタとして扱う場合の昇華のさせ方も素敵です。

ジェイ・ワールド J影虎氏。漫画・アニメ・ドラマ・ゲーム等の感想、考察を幅広く取り扱っています。扱う作品に関しても、メジャー・マイナー不問なところが素敵。個人的にマイナーな作品(僕も知らない)の料理の仕方がツボです。

そまの記 だやん・でぃ氏。聖剣伝説を扱っている本サイト内の日記で、ジャンプ感想がメインになっています。長文で、ジャンプ作品作中に出てくる言葉の語源なども解説していて読み応えがあります。

ランゲージダイアリー あいば氏。mot×mot閉鎖後に継続して運営されるブログです。あいば氏の論理と整合性を重んじる文章にほれ込んでる自分としては、とにかく今後もあいば氏の文章が読めるってコトで嬉しい。

(20041007)


■0223:冨樫義博「幽遊白書 完全版」5・6巻/漫画/単行本

 5巻は垂金邸でのバトル終了から暗黒武術会1回戦、6巻は魔性使いチーム戦途中までと、読み切り「TWO SHOTS」を収録。
 表紙が凝ってる感じです。5巻のぼたんの着物の柄とか、6巻の妹に向ける飛影の優しげな表情の瞬間とか。
 6巻のオマケカラーイラスト、覆面の若い女が幻海ってばれちゃってるよー。

 何気にテンポよく進んでいます。こんな感じで暗黒武術会に突入してたんだ。よく覚えてなかった。戸愚呂は作者のお気に入りらしいですが、それほど気に入る理由が分からない。執拗に頭脳戦を描く割りにはシンプルな強さのキャラが好きなのだろうか。

 飛影VS是流が例によって瞬殺。飛影、味方になってから強くなるジャンプ漫画にあるまじき暴挙に出ています。このあたりで作者、酎を考えてて是流の試合を描くのが面倒くさくなったのかも知れませんが。是流が炭になってもケロっとその後酎と仲良く会話するようになる鈴駒どうなのよ。

 ベスト8が出揃ってトーナメント表が発表、偏ってるのが冨樫らしい。この大会、凄い戦いの数が多かったような気がするのはこの辺も理由だったか。
 酎(六遊会)に勝って「一回戦突破だぜー!!」、イチガキチームに勝って「2回戦進出は浦飯チームに決定しました!!」、どっちも一回戦だったの? そういやイチガキって気違いのアナグラムなのか。

 結界師・瑠架はいやらしいですな。冨樫氏としても、股間部分はどちらとも取れる確信犯的な描き方してるんじゃないだろうか。

 飛影とは対照的に味方になってからほぼ毎回苦戦する蔵馬。6巻ラストは死んだような演出です。どうやって生きてるコトになるんだろうコレ。この頃の冨樫漫画は意外と男塾してるな。

 読み切り「TWO SHOTS」はやはりラストのこの一文が気になる。

『蔵馬と飛影のふたりが剛鬼と組み幽助と戦うことになるのはこの一年後である』

 蔵馬、一年で髪伸びすぎ。

(20041006)


■0222:今週の餓狼伝/漫画/連載

 前回ではもう目が飛んでて諦め入ってたのに今号では最後の足掻きとして受け身を狙う井野ですが、流石に無理だった様子。ガード不能技です。ホントに高かった。死んでもおかしくない叩きつけです。

 勝者として悠然と控え室へと戻る長田ですが、人気がなくなったあたりで意識を失います。梶原が肩を抱えています。長田、相当のダメージがあった様子。そこに現れる井野。こいつも不死身です。もう復活して先回りしています。長田への尊敬の言葉を伝え、礼をしながら見送りました。長田は気絶してるので何も聞こえてませんが。

 こんなにもダメージを追った長田、次の試合に影響が出るんじゃないかと思えますが、次の試合はまた1年後ですので、作者も色々と忘れるはずなので大丈夫。

(20041004)


■0221:WJ45号/漫画/連載

 「D.Gray-man」の1巻がどの書店にも見当たらない。少ししか刷らなかったのだろうか。予想してたよりも売れてるんだろうか。

表紙
 ちゃんと主人公が表紙か。『一護が狙うのは一護だった』という、整合性なんか考えない、そんな破綻がありつつもサプライズなオチ。

BLEACH
 んで、本編。見開き扉は4色で先週号とは違ったシリアスな塗り方。フェニックスを押さえ込んでる絵はカッコイイので先週ラストと被っても非常に満足。

 フェニックスはそのまま浮竹と京楽によって破壊されました。あっさりしてるな。さらに一護によって磔台も破壊。引っ張りに引っ張ってた双極が一週で崩壊しました。どんだけパワーアップしたんだよ。

NARUTO
 よくよく考えたらナルトは死んでもおかしくないダメージを受けてるんですね。あの演出といい。最後の柱にある『ナルト、死す!!?』ってのはともかく。それでも死んだ演出だと今読み返すまで気付かなかった。普通に気絶してるぐらいに思える。今でもそう思ってる。

ONE PIECE
 アイスバーグはマジでロビンに襲われたと記憶しています。ラストといいロビンが実行犯に含まれてると考えていいのか。どうなるの? この辺作者完璧にストーリー決めてないような気がする。

 フランキーがどんどんコミカルになっていきます。ウソップに乗り込まれた時のちょっとミステリアスな雰囲気醸し出していた頃は何だったの。この辺作者完璧にキャラ設定を決め込まずに転がしてるような気がする。

みえるひと
 普通に面白かったです。撃退して終わらずにその後があったのが、僕としては楽しめました。蛇足と思う人もいそうですが。

 あの化け物のデザインってどこかで見たことある気が。オリジナルじゃなくて元ネタの怪物とかあるんだろうか。シャーマンキングとかに出てきたんだろうか。

アイシールド21
 呪井オカルツのゴスロリマネージャーが気になった。脱いだりしないのかな。かなりの点差で勝利してる幻詩人ファイターズも気になる。

 今回は体格の差が勝利する、という話でした。しかも水町の態度ゆえか非常に悪い印象。桜庭の時は同じものを違う見せ方でポジティブな演出をしていたんですが、それと正反対な描き方です。巨深ポセイドン対策がそのまま桜庭対策へも繋がるんだろうか。

ボボボーボ・ボーボボ
 ハンペンの女装に笑った。ベタなギャグをここで入れる緩急の付け方にやられた。

DEATH NOTE
 『確かに世の中 いない方がいいと思う人間はいるが… 自らが殺人犯になって悪を裁く事で世の中を変えようとまで僕は思わない…』。凄い。既にキラが別人として存在してる世界にライトがいたら、というイフを同一世界で演出していることになっている。

 最後の松田のコマはギャグですよね? シリアスにどうなるどうなる!?なんてヒキで描いてませんよね?

武装錬金
 「もしかしてストロベリってた?」。河下先生はどんな思いでこういうのを見てるんだろう。読んでないかな。

 再殺部隊が出揃った感じです。こいつらのデザインに難航して2週ほど休んでたんだろうか。
 公共施設たるガードレールをへし曲げての登場で作中悪役として頑張ってます。円山とか…これはダメだろ。

いちご100%
 向井さんは肉付きが良すぎるなあ。ちょっとブヨブヨに見えた。眉が太くて野暮ったいってのもあるのかも知れないけど、垢抜けないキャラです。
 やっぱさつきだろ。最後のページ見て自分はさつきがイイと再認識したよ。

未確認少年ゲドー
 足袋野って。いいのかそれ。もはや少し不思議ワールドは共有の財産なんだろうか。

ピューと吹く!ジャガー
 「みるく 昔あんなに頑丈じゃなかったろ?」という台詞がウケた。頑丈って。

(20041005)


■0220:9月まとめ/雑文

▼9月購入書籍▼
麻耶雄嵩「螢」(幻冬舎)
舞城王太郎「好き好き大好き超愛してる。」(講談社)
冨樫義博「幽遊白書 完全版」3・4巻
ゆうきまさみ「鉄腕バーディー」6巻

▼9月読了活字本▼
小川洋子「薬指の標本」(新潮文庫)
恩田陸「ネバーランド」(集英社文庫)
麻耶雄嵩「名探偵 木更津悠也」(カッパノベルス)
殊能将之「キマイラの新しい城」(講談社ノベルス)
乾くるみ「マリオネット症候群」(徳間デュアル文庫)


 読めたんだか読めてないんだかわかんない読了冊数ですなコリャ。週一冊のペースですか。読めてないでしょ、それは。

(20041003)


■0219:今週のバキ/漫画/連載

 マホメドジュニアの攻撃がクリーンヒットし、白目を剥いて膝を落とす範海王。

 マホメドジュニアの格闘術がボクシングとして語られてます。ボクシングじゃないとは本人の弁で、実際ボクシングそのものとは異なるのでしょうが、ベースがボクシングなのでそう解説されてるんでしょうか。

 足技が無い、というのは幼年期にての刃牙の言葉。今ではその考えを改めて、ボクシングには蹴りがあると発言。大地を蹴る、というのがその言葉の真意でした。ユーリに蹴り食らったのとは別のニュアンスでした。

 範の反撃はあるのか。流石にここで瞬殺にはならなそう。勝負アリ!のコールもないし。勝負アリコールあるんじゃないかとドキドキしてました。名前が範馬一族っぽい、それだけでここまで読者の期待を煽ってる範です。まだまだこれからどうなるのか分かりません。世界中に蒔いた種との遊び相手発言が実現されてるのか、それとも範はまったくの無関係な人なのか。

(20041002)


■0218:WJ44号/漫画/連載

 今回もサクッと。もう土曜だよ。

表紙
 二号で一枚の絵になる、というコトで、来週は敵役が表紙を飾るのでしょうか。主人公が表紙にならないってのも珍しいです。敵の代表格ってコトで、白哉あたりのアップなんだろうか。白哉ならWJそのものの表紙になっても別にいいのか。

BLEACH
 双極解放、フェニックス化。そしてラストは裁かれる直前のルキアの前に一護登場。ラストの状態はどうなってるのあれ。一護が刀でフェニックスのくちばし辺りを止めてるんだろうか。フェニックスに眼もくれずに片手間で押さえてるような感じで。

 んで、一護は空飛んでるんだろうか。そろそろ空飛ぶの覚えてもいい時期かも。あ、それとも手に付けてるのが空飛べる道具だったっけ?

 ところで双極のキョクの漢字って何か難しい字を使ってますね。最初からこの字だったんだろうか。ずっと極で感想書いてたよ。これから使うときも多分極で。

ONE PIECE
 扉連載、例の砂漠の町に今では温泉が沸くようになってる、というコトでしょうか。そうだとしたら、後日談として微笑ましい事実です。

 本編では、男らに雁字搦めにされて汗ばんでいるナミが良かったです。

NARUTO
 このナルトVSサスケは、何度も変身やら螺旋丸VS千鳥をやってるような気がします。ラストの螺旋丸VS千鳥は、お互いに変身した状態で放つ、というコトで前哨戦でやった螺旋丸VS千鳥とは同じシチュエーションだけど質が違う、という演出なのかも知れません。
 千鳥の太目の黒線に極細ホワイトで電撃風という描き方はカッコイイです。

DEATH NOTE
 松田がダメ過ぎる。ミサミサのマネージャーという仕事があるから無職にはならないとか、コネで入ってたとか。今後松田が活躍する日がくるのだろうか。それとも、ヒドイ目にあって読者の溜飲を下げる為にこれからどんどんダメキャラになるんだろうか。

ボボボーボ・ボーボボ
 ヤバイ。微妙にシリアスになってきてる。これまでのギャグを通して欲しいけど。

銀魂
 西郷をオカマとして扱ってのエピソード後編。台詞回しとかやっぱ面白いです。母上の悪口面白い。爺やはあんなに口の悪いヤツだったか。

テニスの王子様
 最初はあの海堂がもとから柳生と入れ替わってたのかと思ったけど、試合直前から入れ替わったってコトか。髪のトーンとかその辺りから変わってる。こういう部分は妙に細かいな、許斐先生。そして、入れ替わりがばれないぐらいどいつもこいつも同じ顔してるのか。

 「俺のブーメランスネイクはあんなもんじゃねえ」と語ってるコマの海堂、変な手してます。これ、メガネを持たせるつもりが描き忘れたんじゃないんだろうか。

(20041002)


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