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2月28日(金)☆

コリン・デクスター「キドリントンから消えた娘」(ハヤカワ文庫)

二年前に失踪して以来、行方の知れなかった娘バレリーから両親に無事を知らせる手紙が届いた。彼女は生きているのか、としたら今はどこでどうしているのか。
だが捜査を引き継いだモース主任警部は、ある直感を抱いていた。「バレリーは死んでいる」......幾重にも張りめぐらされた論理の罠をかいくぐり、試行錯誤のすえにモースが到着した結論とは?

 モースものは初期作品の異常パズラーぶりが白眉、そんな中この2作目が何かと代表作として引き合いに出されやすいです。僕としては正直他のよりも多少理解が容易だったのでイージーな印象を持ってるのですが。多少ね、多少。

 初読時には終盤の怒濤の展開にガンガンと予想が裏切られるという、珍しくモースの推理とのシンクロ率が高かったのですが、今回再読したらそれすら覚えていませんでした。

 モースの推理はある意味クイーン系の探偵のアンチテーゼですね。「外す危険を避ける為に最後まで結論を公開しない」、それが従来の探偵ですが、モースはビシビシ予想が浮かんだら動きまくります。動くのに根拠が薄いです。幾つもの推測が枝分かれしてるおおもとの前提すら仮説という。

 よくクロスワードパズルに例えられるのがデクスター作品で、最初の縦の言葉を間違った為にどんどんと謝った道に進み入っていく、そんな推理を見せます。それに本気で着いていくには読者は逐一枝分かれを把握していなきゃならないという、ちょっとした苦行を強いられる作風。SFなんかは分からない部分をそのまま読む自分はこれもそうしたSF的読書スタイルで読んでるですが、十全に楽しめてるか怪しいものがあります。

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板垣恵介「バキ」16巻

 バキVS柳、シコルスの乱入、そしてバキから屈辱を受けたその二人がそれぞれドイル、ジャックとの闘いへ。この巻ではバキのパワーアップがメインでしょうかね。「最強に比べりゃ最愛なんて」。何だか最愛が上回ってます。振り返った花山にビクッとする柳&シコルス、これはダメ過ぎる。

 通して読むと、柳の号泣から余裕の表情への繋がりが一層しらじらしい。あの凄い雄叫びは何だったのか。ドイル戦も八つ当たりにしか思えない。バキに効かなかった毒手を別の人で試してみたという感じもしますが、最後には日本刀とか出してるしなあ。イチイチトドメ刺そうとしてるしなあ。

 連載時に黒帯斬ってたっけ? これは描き足しでしょうか? それとも単に雑誌掲載時に僕が見落としてたのかな?

 シコルスのほうもジャック戦に突入しましたが、既にバキに逃げられているので今さらなムード。骨延長パワーアップなんて新能力と共に死刑囚編に出してしまったジャックをどうにか使おうというハラだったのかも。


2月27日(木)☆

 本日の購入漫画。

板垣恵介「バキ」16巻

 夜の繁華街に筋肉男という表紙。

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今週のバキ感想

 シコルスも柳も取り敢えず片が付いて、ドイル登場。海辺の洞窟に潜伏しているトコロをオリバに捕獲されました。柳の毒手を喰らい視力を失っています。回復していません。回復しないのかな。

 一方刃牙ハウスにてバキと梢江のインチキ新婚生活。バキ、ゲッソリと頬が痩けています。ドイルのシーンからの流れで、これも毒手による影響でしょうか。あの対決時にはまるで効かなかったかに思えた毒手ですが、実は効果はあったというトコロでしょうか。バキ、文字通りやせ我慢してたってコトですか。それとも別に毒手は関係なく、相変わらずヤり放題の日々を送ってた結果あそこまで痩せこけたのかも知れません。

 今週の面白セリフはオリバの「一人も捕まえられてない」ってヤツ。ホントじゃん。あんな洞穴にいるドイルを見つけられるほどの謎センサーを持っているのに加えて、戦闘の実力もあるのに。ドイルから受けた頬の傷、消えてないし。


2月26日(水)☆

 本日の購入書籍。

藤川京子「ULTIMATE HEROINS/究極乙女Vol.02」(三和出版)

 シリーズ01が那由多遥だったムック。那由多遥だから買ったワケで、シリーズへの興味はなかったのですが、今回ちらりと立ち読みして『あーこれは買わなきゃ。これは自分の部屋で観なきゃ』と即購入決定。「エロカッコイイ」というのが自分の萌えポイントかも。

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岩明均「ヘウレーカ」(白泉社)

 BC216年イタリア半島、天才策士/ハンニバル指揮下のカルタゴ軍相手に大敗を喫したローマ共和国は、ハンニバルに対抗すべく、『ローマの剣』ことマルケルス将軍に軍の指揮を取らせるコトにした。そんな中、平和なシチリア島シラクサ市も民会と王宮が親カルタゴ派に乗っ取られてしまう。故郷を捨て渡りついたシラクサで人生を謳歌していたダミッポスは、知り合いのローマ人少女/クラウディアを助けるため、アルキメデスを頼ることにする。一方、シラクサを乗っ取った親カルタゴ派たちは、ローマ軍/マルケルスの侵攻からシラクサを守るため、アルキメデスの作った数々の兵器を利用する。その戦いにダミッポスも巻き込まれていく。

 と、一応こんな感じのストーリーですが、主役はダミッポス。帯とか見ても誰が主役かよく分かりませんでした。ハンニバルなどは最初にチラっと出てきただけだしアルキメデスも脇を固める、にも満たないただのボケ老人です。

 いきなり話は変わるのですが、法月綸太郎の評論ってその内容に関しては対象作品の理解に全く奉仕しない妄想だと思います。言ってるコトの是非を問うなら、僕はほとんどが『非』だと思ってます。ただ、法月氏の評論/作品解説はある意味妄想が極まって「創作」の域に達してると感じます。それ自体が『作品』になっていて、読み物としてそれはそれで面白い。なので、僕もちょっとそれをマネてこの「ヘウレーカ」を語ってみます。今の前フリはこれから僕の書くコトがメチャクチャであるという言い訳先行入力です。

 この「ヘウレーカ」という作品は『答えはすでにそこにある』というメッセージを放っていると感じました。

 「分かった!」というコトは理解したコトを表現していますが、世の中に発明はない。既にあるそれを発見するコトはあっても、新しく造り出すというコトはない。組み合わせの新しさを発明と定義するなら発明はありますが、それも既にあるもの別の組み合わせを知ったのに過ぎない。

 作中でアルキメデスが定理を見い出していますが、それも自分が一度解いていた式を再び掘り起こしただけでした。ここではアルキメデスのボケによって「いやそれすでに見つけられてるよ。しかも見つけたのお前だよ」という即物的な演出がなされてるのですが、実はボケ以前の最初の発見からして『すでにあった定理を理解した』だけ。

 終盤における軍人へのダミッポスの台詞「ほかにやる事ァないのか?」、ギチギチの機械みたいにならないで人生を楽しみやがれという意味合いを感じます。心の荒んだ人間が増えてきた故郷を捨ててシラクサに逃げてきた主人公は、つまり心の余裕/人生を謳歌する生き方を望んでいます。そんな生きる姿勢のあり方も『答え』の一つとして誰もが聞いたコトはあるでしょうが、多くの人には内容の理解にまでは至っていない。

 そしてこのダミッポスの台詞もまた、著者の代表作「寄生獣」のラストにおける人間とは心に余裕/暇を持つ生き物という台詞に繋がります。「ヘウレーカ」という作品自体が、「寄生獣」という作品ですでに描かれていたメッセージを改めて描いたもの、と思いました。


2月25日(火)☆

 いちご100%をいとご100%と打ち間違えたコトが一度や二度じゃない。何故だ。

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「CAPCOM ILLUSTRATIONS カプコンイラスト作品集」(新声社)

 ゲーメストムックの一つとして発行された、ゲームメーカー/カプコンの広告やポスター等に使われたイラストを纏めた一冊。発行が平成7年。それゆえ収録されてるゲームがその時点止まりで最近のものがないんですが、それでも惚れ込めるイラストが沢山。平成8年以降の続編もどこか他のトコロで出して欲しいですね。何故他のトコロでかと言えば、とりあえず新声社潰れてるんで。

 相当昔の作品は、味はあるけどやっぱ隙の多い絵です。いつぐらいからカプコンのイラストレーターのレベルが業界桁外れになったかと言えば、ストリートファイター2ダッシュ辺りからじゃないのかなあ。人物の顔なんかも時代の美的感覚にマッチしてます。これを担当した西村キヌという方の絵は凄すぎる。これ以降の成長も凄い。絵を扱ってる個人サイトで、管理人のプロフィールを覗いたら『好きな絵師:西村キヌ』と書いてる人も結構います。僕も旧サイトで書いてたし。

 カプコン絵を見てるとデフォルメの重要性を感じます。ヴァンパイアあたりではモンスターを扱ってるコトもあってか極端なパース/筋肉の描写が目立ちます。そしてそれが不自然でない。これはマジで惚れる。女の細腕にもメリハリがある。棒じゃない。

 自分には興味の薄いメカ系のイラストも収録されてるんですが、こうしたメカ/ロボットのパーツもある意味デフォルメ的ですね。プラモデルは眺めてるだけで様々なアングルからの立体感覚を把握出来るので、モデラーは絵が上達しやすいとこっそり考えてる自分ですが、やっぱその辺にも興味を持ってるのかな、カプコンの絵師は。僕は中学生の段階でプラモデルやめてます。高校、寮だったので続けられませんでした。だから絵が上手くならないのです(新手の責任転嫁)。

 そんなワケで、これは何度見ても新しい発見のあるイラスト集です。


2月24日(月)☆

 WJ13号感想。

いちご100%

 巻頭カラー。見開きの扉、ストロベリー学園の制服ですか。4人同じ制服だなんて。一番左の人は死ぬ予定なので(ウチの掲示板参照)、4人そろった扉はこれが最後です。

 チョコ、2セットでしたよね。西野がゴミバコから拾ったのをそのまま置いたのではないみたいです。じゃあその北大路が作ったのはどこに消えたのでしょうか。西野さんが捨て直したのでしょうか。それをどっかでさつきが発見して絶望に落ちる展開でしょうか。

 放課後の教室で手を握り、そして抱きしめ。夕暮れの帰路につく真中と東城。という具合に今回の話、東城が死ぬ伏線としか思えない内容でした。

ワンピース

 悪魔の実最強種“自然系”/ゴロゴロの実。エネルの能力が明かされました。展開の都合上いきなりそんな最強種とか知ってるコトになってるラキとカマキリ。

 ゾロが見覚えあるようなないようなと迷ってる場所ってどこ? ヤベ、ゾロ笑えないよ僕。鳥に連れられ一気に移動。そのまま『残る5人』の最終ステージに行くのかな?

 神官オーム、見た目はパッとしないけど『生存率0%』と、とりあえず神官中最強っぽいです。空にはない『鉄』をどう試練にからめるのか楽しみ。

アイシールド21

 久々かな、対比の構図。後出しと先読み。待ちガイルに本気でムカついた過去を持つ自分としては後出しの強さと憎さを知ってるので、ヒル魔を応援したいです。

 カメレオンズの卑劣さが出てきましたが、まだデビルバッツ優勢。不良の使い方が上手く、今回もカタルシスを味わえました。

ナルト

 デコピンではじいた直後のツナデのナナメ後ろからの姿、服のたるみなんだろうけど妙な乳。ここまで乳にこだわったナルトキャラは初めてですが、やっぱババアというのが癪です。

 ナルトと弟、並べてある絵では別に似てませんでした。作者としても元からそんなつもりはなかったっぽいです。僕の目にだけ似てると映ってたみたい。

 来週はナルトの反撃でツナデの上着をちぎり飛ばしてサービスシーンでしょうか。でもババアだし。ババア。50女のサービスシーン。

遊戯王

 ブルーアイズの前世が萌えキャラだったとは。あの娘がどうやってテラテラした変な頭部を持つ竜になるのか興味津々。

ブリーチ

 門が閉じました。ジダンボウならサイズ的に壁よじ登れそうなんですが、ダメな理由でもあるんでしょうか。来週その理由公開して別門移動ですかね。

プリティフェイス

 「超萌え」って。カタギじゃないですね。作者。ボーイッシュな女性がクローズアップされてなかったのが可哀想です。格好も何だかワケわかんねえし。

ハンター×ハンター

 ツェズゲラ達はバッテラを連れて逃げ、現実世界での対決は行なわれずゲンスルーはゲームに戻っていました。最初読んだ時それが飲み込めずに、先週のラストはなかったコトにされてたのかと思い作者コメントとかチェックしてしまった。

 ゴレイヌがどんどん変な顔になってる気がします。ゲンスルー一味の「いえーーーツェズゲラバイバーイ!!」って、楽しそう。

ストーンオーシャン

 アナスイが超カッコイイです。先週で自分を邪険に扱った承太郎をガードしていました。何か承太郎が珍しく格下にすら見える。あのガードは反応が早すぎですけど。

 神父との会話が成立してるんですが、双方の体感時間にズレはないのでしょうか? プッチ、ゆっくり喋ってるのでしょうか。

 地を奔るプッチが恐いです。そしてアナスイの「『海(オーシャン)』に出ろッ! 周囲が『海』ならッ! ひとつだけヤツを殺る方法があるッ!」という台詞で今週は終了。6部の副題も入ってて、ホントにクライマックス中のクライマックス。

 それがどんな手段なのかは見当も付きません。荒木ルールなので予想するだけムダな気もします。ただ翻弄されるのを楽しみます。


2月23日(日)☆

 田中芳樹「アルスラーン戦記」のノベルス版が刊行スタートされていました。既刊のノベルス版終了後に新刊の予定、と帯裏に載ってましたが、2004年って。今からキャッチとして言えるほど待ち人が多いシリーズってコトなのかな。

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 気力が沸かない。漫画単行本なんかの感想は書かなきゃ書かなきゃってぐらいあるのでネタには困らないんですが、どれも読み返しながらテンション上げなきゃならないのが大変なトコロ。更新意欲に捕らわれる期間もあるので、その時にタイミングよくテンション上げればイイという感じです。


2月22日(土)☆

コリン・デクスター「ウッドストック行最終バス」(ハヤカワ文庫)

夕闇の迫るオックスフォード。なかなか来ないウッドストック行きの最終バスにしびれを切らして、二人の娘がヒッチハイクを始めた。その晩、娘の一人が死体となって発見された。
もう一人の娘はどこに消えたのか、なぜ名乗り出ないのか? 次々と生じる謎にとりくむテムズ・バレイ警察のモース主任警部が導き出した解答とは......

 再読。再読なのにやはりよく分からなかったというのが正直なトコロです。最後まで読み終えても今までの行程が殆ど記憶に残らない、何がどうだったのか分からないのがデクスター作品。

 解説にある「一体何をやりたかったのか分からないのがデクスターの特徴」ってのがこの作者の作品特徴を適切に言い表わしてます。ミステリはたいていラストに作者の仕掛けていたものが読者の目に表わされる構成を取っています。それに驚くか驚かないかはともかく。そうした作者の仕掛けたモノ/意図がてんで見えないのがデクスター小説の持ち味に感じます。

 それでも僕がこのシリーズを読んでるのは、モースのキャラクターの面白さが大きいです。キャラ萌え感覚です。モノローグ/台詞やらの断片だけで充分面白い。この「ウッドストック行最終バス」は1作目なので、ワトソン役とのファーストコンタクトありで「そう言えばこうだったなあ」と読んでる最中懐かしかったです。今はそれがどうだったのかもう忘れてしまいました。デクスター小説恐るべし。


2月21日(金)☆

《更新履歴》...イラストに「雪代巴」追加。

 ネタにマジレス喰らってもそのマジレスに悪意が込められていれば、相手を気遣う必要なしで幾らでも容赦なくブッた斬って返すコトが出来ますが、悪気無しのマジレスってのは扱いが非常に難しいですね。

 結論として、やっぱ「ガベージコレクタ」は凄いというコトです。あこがれます。

 

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