1月31日(金)☆
《更新履歴》...リンクに「Love Crash!!」追加。
北村薫「水に眠る」読了。あー、それにしてもこのトップに慣れてきた自分がヤバい。
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●車田正美「ビート・エックス」7巻
カムイ島では華蓮が「大いなる光」を発見。それを入手するには命を失う、そこでメタルフェイスに後を頼むと語る華蓮ですが、その瞬間メタルフェイスの不器用な男っぷりが炸裂。華蓮をぶっ飛ばし、自分が熱の固まりに飛び込む決意を固めます。
この巻では七魔将ラスト2名とのバトルが収録。この2戦は強烈なまでに濃度のある内容です。
□北斗VS七魔将ポー
12番目のポイント/皇国アカデミア跡地でのバトル。ポーのビート・カデンツア(キマイラ)は多重人格者のドナーを象徴するかのごとく3頭3様の能力を備えています。
序盤の数式バトルが漫画的に異例の手法にして激燃えなノリ。
物凄い難問を即答し合い、「この程度の問題では考える時間などいりませんよ」「古くさい小町算の応用にすぎませんね」「幼稚な数理パズルはこれくらいにして」などのトンデモトークで対決してる二人の超人的な頭脳を表現。この智力戦、最後に北斗が「エピメニデスの嘘つきパラドクス」を出題し、カデンツアの頭の一つワイバーンを撃破。
残る二つの頭部が持つ能力、レオンの力押し/ゴートのハッキングで更なるラッシュをかけるポー。しかし北斗、ハッキング返しでカデンツアへ自爆誘導を逆流させます。レオンが自分の口の中で熱弾を暴発。レオンは最後までダメ過ぎでした。
□鉄兵VS七魔将凱
13番目/最後のポイント・東龍門にて暗黒の哲学者ガイとそのビート・シェンデュ(ガルーダ)が登場。最後の七魔将に相応しく引っさげている衒学は哲学。「人間の生きる理由」を問い続けています。メチャクチャ漠然としてるのにカッコイイ。
鉄兵、ガイの気に入らない解答をしてしまいあっさりと腹に剣を差し込まれますが、追い付いてきた鳳や改心したジャグラーの力を借りどうにか門の先メインタワーを目指します。
□鳳VS七魔将凱
斬ってもまるで実体のないガイ。この世界は理想世界イデアの影に過ぎない。そしてガイはイデア界へと逃げ込むコトが可能。ガイの説明によって明かされるこの凄まじい能力。そしてもっと凄いコトに、その説明はウソでした。
自身の肉体を暗黒物質ニュートリノ化していたのがそのカラクリ。鳳は最後の手段として、超音子(スーパーフォノン)を発してニュートリノを取り囲み、動こうとしたら崩壊する状態を作り上げました。何だか凄すぎてよく分からないほどです。
そして哲学者が辿り着けなかった人間の真理を語る鳳。ここが僕的ビート・エックスベスト台詞です。
「たしかに使い古された言葉... これほど安易に使われすぎた言葉はないだろう...」
「しかしそれでもあえていおう」
「この世でもっとも美しくもっとも強いものは 愛だと...」
ジュテームが燃え尽き、直後にシェンデュも崩壊。
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●車田正美「ビート・エックス」8巻
□VSラファエロ
ラファエロ、いよいよ完全体へのカウントダウン。羽化する瞬間を狙うアラミスとビート・ローズマリー。しかし突っ込もうとした瞬間ラファエロの手に捕まり握りつぶされ爆発します。切ないシーンです。
そして遂に完成したラファエロがその姿を現します。いや靄みたいのかかってて姿ハッキリしてないんですが。アラミスの死に切れたロンが形見のレイピアをラファエロの頭に叩き込みます。ページを捲るとロン、宇宙に。乱丁と思わせるほどのラファエロの強さが炸裂。
一方太陽のかけらを手に入れた華蓮もメインタワーへと向かいます。回想シーンにおけるメタルフェイスが子供の頃から不器用で、つまり理想的な男です。
□VS機械皇帝
宇宙に飛ばされたロンは衛星を発見。それこそが機械皇帝の隠れ家でした。16世紀ルネッサンスの様相を成す内部にて、無数の蒸留器とその中に入ってる変な亡骸を発見。ミケランジェロ/ドナテロ/レオナルド/ダンテ...そしてラファエロのプレートがついてる蒸留器のみカラ。
ミーシャ&ナーシャの過去シーンにより、機械皇帝の野望『人類再生(ヒューマンルネッサンス)』が語られます。「旧態たる世界を一掃し新たなる王国を作る」と、言ってるコトはだいたいRPGのラスボスと同じです。
テレポーターで衛星内部に到着した鋼太郎が玉座に座す機械皇帝と対面。「何故のアクセスか」との機械皇帝の問いを無視して鋼太郎、3つの質問をします。
「一つ 宇宙とはなぜ存在するのか?」
「二つ...生命はなぜ誕生したのか?」
「最後に...人間の幸福とは何か?」
自分の問いを無視されたにも関わらず逐一丁寧な返答をする機械皇帝ですが、「その程度の皮相的な知識なら私はすでに七歳の時にマスターしている とても神の解答とは思えない」と鋼太郎に一蹴。このレビューだけ読んだら鋼太郎って人やりたい放題みたいに思われそうです。
□VS機械皇帝&ラファエロ
ラファエロが到着し衛星を頭部に格納しようとします。追ってきた四霊将達が阻止しようとするもビクともしません。ここで「太陽のかけら」を握った鉄兵がシャイニングナックルを放ちます。一瞬砕け散ったかに思えた「太陽のかけら」ですが、全宇宙に存在する無数の太陽の光がラファエロを包み込みます。ラファエロ、メッチャ汗かいてます。再度の攻撃によってラファエロ消滅。
ところでラファエロのモチーフって何なんでしょうか。ちょっとセミっぽいですが。その生涯も含めて。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
宇宙空間にて力を振り絞った四霊将達とそのビートは地球に戻れる力すらない。鉄兵と鋼太郎を地上に送り届ける為にエックスも燃え尽きます。ぶっちゃけほぼ全滅なんですが、随分と爽やかに感じるエピローグです。
「あきらめずに最後までやりとげる勇気と希望と元気をありがとう そして...さようなら B’Tエックス...」
鉄兵の台詞とも車田先生の言葉ともとれるラストシーンにて、完。
1月30日(木)☆
●刃牙&バキ・放置プレイランキング
5位:ドイル
柳とバトルの末、海に墜落。あのヒキじゃ再登場が約束されたも同然ですが、白側に鞍替えしたドイルをどう再登場させるのか。敵キャラただでさえ少ないのに。ジャックと闘るのか? 改心したのを語らずジャックと闘って散るのか?
4位:末堂
加藤と一緒に病院に運ばれたと考えるのが順当ですが、描写に関してまるでフォローなし。生きてるのかどうかすら不明。まあ、どうせ生きてるでしょうが。死刑囚編ラストで遺影とか出てきたら板垣氏尊敬します。
3位:天内
どう考えても死んでる描写でした。が、ガーレンも結構死体丸出しだった中、フォローがありました。天内はどうなんでしょうか。大会終了時に絶叫アナの言葉に「負傷者の数は参加者全員と言っていいでしょう」とあります。死傷者と言ってないので生存の可能性はあります。
2位:オリバ
現段階では勇次郎に次いで実力2位と予想されるオリバもしばらく出てきていません。実力2位ってのも書いてて不安定な感じですが。シコルス一蹴していながらドイルといい勝負したり、凄まじい蔵書に裏付けされた知識を予想させながら、柔道のルール知らなかったり。
1位:「(有)いたがきぐみ 板垣恵介公式サイト」
数カ月ぶりに覗いたんですが、ゲストブックが無法地帯と化しています。あんな公式サイト見たコトねえ。全ての意見を受け入れるスタンスからああなったというよりも、もう管理者が見てないだけに思えます。あのサイトを立ち上げた人のPCのブックマークからも外されてるんじゃないのかと思わせる放置っぷり。
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●今週のバキ感想
「磨いた五体以外の何ものかに頼みを置く そんな性根が技を曇らせる」。どうやら武器に頼ってる内に柳は弱体化していたと本部の判断が下ります。風神鎌、以前見せた時は前座程度のものだったのにいつしか柳の本領にまでされています。
単なる解説者/批評家でしかない本部が、実戦において初めて華々しい活躍を見せています。言うだけのコトはある、という状態になっています。水野晴郎がシベリア超特急で出来なかったコトです。
最後は毒手を仕込んでる柳の右手を本部が切り落として終了。愕然とした表情を浮かべる柳ですが、たかが右手だろ?
敵が足りない割に活躍の余地のある白サイド格闘家多し。来週達人の目の前にパーフェクトスペックが現れても驚きません。
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●平田裕香「WC2003年9号/グラビア」
表紙、グラビア7ページ、トレカ付き。最初はトレカを盗もうかと思ったりもしたのですが、やめました。理由は、犯罪だからです。
トレカは016と018でした。300枚限定生サインってのはちゃんと誰かに届いてるのでしょうか。回収されてそのまま裁断される雑誌の中に含まれてたりしたら悲しいです。
表紙の脇と胸の肉がムニュっとなってるのが素敵。顔にピント合わせているのでその部分ピンボケなんですけどね。
最後のページのグラビアが随分と輪郭がハッキリしてるんですが、これって合成じゃないですよね?
1月29日(水)☆
《更新履歴》...活字中毒記「泡坂妻夫」ファイルに「亜愛一郎の狼狽」「亜愛一郎の転倒」「亜愛一郎の逃亡」追加。
●平田裕香「REBIRTH」(GAKKEN)
皆さん御一緒に。せーの!
というワケで、綺羅星のごとく輝けるピュア中のピュアこと平田裕香の写真集「REBIRTH」です。最後の水着写真集とのコトで買わなきゃ死刑です。発売元は学研です。もう何を研究してるんだか知れたもんじゃありません。
今まで平田裕香に関しては、ムックや雑誌グラビアについてしか述べてませんでした。理由は、注目し始めたのが遅くて1ST写真集ゲット出来なかったから。注目モードに入ってようやく出たこの写真集が最後の水着などと銘打たれてる僕の衝撃を誰が知る! 誰が知る! 娘を思う父親の気持ちでその成長を観続けようと思っていたのに。
んでこの「REBIRTH」なんですが、全体的にたわわで素敵です。実り放題。超ムチムチ。赤い上着を羽織ってるその谷間の深みが強烈。ああ、いつの間にここまで育っていたのか。お父さんお父さんといつも懐いて傍を離れなかった幼かった頃の裕香を思い出し、この成長に複雑な思いも覚えます(←ニセの記憶です)。
そして今回は乳以上に下半身が凄い。ビキニが凄い。
ヒモォォォォォォォォ!!
説明不要ッ!!
説明すると、横がヒモだけです。
数パターンの水着を着用していますが、横がヒモだけ率高し。このヒモにハサミを引っ掛けろと言わんばかりのお姿。エロい。非常にエロい。
これで萌えなきゃ変態失格。
かようなほどに、欲望を誘発させるぐらいにエロく成長した肢体を見ていると、お父さんと結婚すると言っていた昔を思い出しホロ苦い気持ちにもなります(←ニセの記憶です)。
この写真集で一番お気に入りのショットは、小屋の中から海を見ている1枚。何か監禁されてるみたいな感じでえらく萌えます。困ったような表情が相変わらず素敵で、守ってあげたい気持ちと同時に加虐心をも誘発させます。超監禁したい。
1月28日(火)☆
●車田正美「ビート・エックス」6巻
ラファエロ本体が幼虫をも喰らい、いよいよ成体へと変貌する段階に突入。
一方、鋼太郎は遂に数式を解き終えます。が、そこで出たラファエロを倒す為に必要な光は、太陽の中心と同じもの。地球そのものを消し去ってしまう程の光エネルギーです。長いコト数式解いていましたが、こんな無茶な答が出てしまい愕然とする鋼太郎です。
□鉄兵/鳳/北斗/七魔将サロメVSジャグラー
サロメのサイレントトーンを自己制御で破っていた鉄兵/鳳/北斗の3人。ここでジャグラーの乱入がありますが、まるでサンドバックのように3人に攻撃を喰らっています。ミーシャの側近が突然やられキャラになってます。
ジャグラーは山田風太郎の「笑う肉仮面」を髣髴させるキャラです。車田正美は山風読んでそうです。暗黒聖闘士の網膜に技を焼きつける演出といい。
□鉄兵VS七魔将サファイヤ
エリア11番目のポイントは機械皇国の処刑場。ビート・エロイカ(バジリスク)のドナー/サファイヤ、最初女と思って読んでました。サロメを宝石化し、手に持ってる扇子みたいので粉々にしました。ヒドすぎです。
途中で演出上キスマークのコマがあるんですが、これは車田先生のでしょうか。ちょっとやめて欲しかったです。
まるで零式鉄球を埋め込んだ現人鬼散のように、その肉体に宝石を埋め込んでいたサファイヤ。輝きを吸収するブリリアントアーマーです。そのブリリアントアーマーを公開した3ページ後にサファイヤ大爆発。鉄兵の輝きを受け入れられるだけの器でなかったというコトらしいです。サブタイトルの「ブリリアントな結末」ってのが面白い。
1月27日(月)☆
WJ9号感想。
●ブリーチ
巻末コメントでMEGMILK大宣伝。漫画家になったらコレやって商品ただで大量に貰いたいと思ってたんでしょうか。
7日に一度しか現れない掃除屋が出現してピンチ。ホントよりによってというタイミングです。7日=10080分、イチイチこのトンネル突破の4分中に出てくるのが幸先悪いです。巻頭カラーの回で言うのもなんですが、打ち切りですかね?
着地姿勢芸術的!と言われなかった石田が切ない。近くであんなボケ披露してるのにシカト。
●アイシールド21
今回は繋ぎの話という感じでしょうか。やや地味に消費。路上でバイク大炎上させた話に地味とか言うのもどうかと思いますが。炎と煙をバックに仁王立ちの進はやり過ぎでイカス。
●ナルト
中途半端な幕引きだった「木ノ葉崩し編」、そのラスボス大蛇丸ですが、既に負け犬オーラが漂っています。『伝説の三忍』という言葉を自分で使ってるあたり妙に安くなったと思わせます。
●ワンピース
ゲダツがボボボーボっぽいです。ピッコロさんの犠牲でひとまわり成長したチョッパー、もうこれでしばらく活躍しないのか。4神官だろうとサクサクやられてますな。サトリは強かったなあ。ミスター3も強かったなあ。
あ、扉連載のワポル、今回で最終回ってなってる。これじゃハッピーエンドじゃないですか。本編に再登場する時のおもちゃ犬の扱いが楽しみ。
●テニスの王子様
2回戦突破してしまいました。終りかよ。この漫画、試合開始が華々しい割にはいつもグダグダな試合終了なんですけど。
●Mr.FULLSWING
六道眼
諸行無常 いっさいの物事は
絶え間無く変わりゆき 滅びゆくが世の理
我 無想の境地に至れり
色不異空 空不異色 色即是空 空即是色
有為転変
もう野球しないでいーよ。世界征服しよーよ。
●いちご100%
男のライバルが出て来て、まるで正常なラブコメみたいです。東城の声や尻/太股フォルムあたりに今週の萌えポイントがありましたが、電車で痴漢シチュエーションは幾らなんでもオヤジ趣味です。僕がそう思ったほどですから。露骨路線のさつきに頑張って頂きたいトコロです。
●ヒカルの碁
社が消えるガンダム相手にどう闘うか楽しみ。
●ハンター×ハンター
タランティーノの脚本かと思わせるぐらいの台詞量だった先週ですが、その反動か今週はサクサクあっさりめ。
ビスケの若さの謎が判明。“魔法美容師”のクッキィちゃんにはちゃんとペン入れしてるのが何とも言えない(次のページからラフ炸裂)。
●ストーンオーシャン
盛り上がっています。時止めの中ギロリと目を向けるプッチ。3部DIO戦で承太郎が時止めに開眼したのを思わせます。プッチ主役です。
アナスイが腕から馬を出すなどちょっとした手品を披露。お義父さんの前でユーモアを演出していますが、僕に娘がいたらこんな男と絶対結婚させません。世界の命運がかかってる時に不謹慎ですから。
1月26日(日)☆
《更新履歴》...「サイト注意書き」を修正。
SF作家ってのは大変ですな。
多様性を許さず、『SFはかくあらねばならぬ』とひたすら排他/閉鎖部落化する、それでいて主張だけは強いコアなファン層の叩きにビクつきながら、そうした層に受けるものを書かねばならない。んで、出来上がった作品はつまらないから売れない。売れないから食っていけない。小説で食っていけなければもう小説家/プロじゃない。
そこでキチガイファン層のいないジャンルへと移動。んで、それに対してSFファンの言葉。「SF作家はどうして別のジャンルに移るのだろう」。アホか。
自分が標準未満なのを標準以上と履き違えて選民思想に浸るタイプ多いです、SFファンって。
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●山田正紀「地球軍独立戦闘隊」(集英社文庫)
地球軍独立戦闘隊/恋のメッセンジャー/眠れる美女/西部戦線/かまどの火/霧の国 以上6編収録
以前『山田正紀はソースを明記するあたりがイカす』なんてコトを書いたんですが、この文庫の解説で横田順彌がすでにそのコトを言及していました。
この6編はどれも上質ですね。史実を独創で肉付けして創られた物語や、既成の学問/研究を小説の面白さに昇華したり。収録作は大きく今の2つの形式に当て嵌まるんですが、もっと纏めれば原材料の料理の仕方が上手い作家です。『UFOの正体について』言われていた説をさりげなく盛り込んでいる表題作など手際が憎いです。
この短編集、僕のベストは「かまどの火」です。この「仏教による宇宙観の」解釈、ゾクゾク来ます。ダン・シモンズ「ハイペリオン」シリーズに感じたカッコ良さの一つを短編で味わえました。
1月25日(土)☆
《更新履歴》...漫画乱雑感想に「杉森建」「藤子不二雄A」ファイル追加。
●能條純一「月下の棋士」8巻 <入魂>
一手先の光と影
大原との王竜戦決勝。この対局を通して、棋士にとって将棋とは如何なるものなのかが描かれます。前巻まででは人間力を駆使するキャラクターの大原でしたが、そうした小手先の技を使わずムキ身になっても強い。ほぼ大原視点メインに展開し、心臓は止まるわ顔は真っ白になるわいきなり笑い出すわ幻覚を見出すわ鼻水に涎を垂らすわでもう死にそうです。ていうか死にました。
かなりイヤなヤツでしたが、大原の将棋への思いは氷室も共感している様子。弔い合戦にきた大原門下は、大原を形のみの理解しかしていないという感じで。
優勝した氷室はいよいよ滝川との勝負なんですが、その前に将棋連盟の横やりが入り対局が有耶無耶にされそうになります。自分を釈迦と思ったりおかめの面であちこちうろつく滝川がイっちゃっててイカしてます。
1月24日(金)☆
《更新履歴》...活字中毒記に「ハリイ・ケメルマン」ファイル追加、「赤江瀑」ファイルに「巨門星」「アニマルの謝肉祭」追加。
●車田正美「聖闘士星矢」
ジャンプコミックスで全28巻。内訳は聖域編【1〜13巻】/ポセイドン編【14〜18巻】/ハーデス編【19〜28巻】です。
いやあ、昔のジャンプコミックスは凄い。巻末にファンレターを顔写真と本名付きで載せてます。恐いです。掲載された人達、若き青春の思い出になってればいいのですが。
久々に通して読んでみました。これは...週刊連載のキツさを感じますね。今日日の漫画は読者も忍耐力がついてきたのかかなり水増しチックなストーリー展開が許されるようになってるんですが、この頃は毎回々々全力放出を感じさせるパワーです。黄金期ジャンプは今以上に生存競争が厳しかったのもあるんでしょうが。露骨に展開法で描いてるのが感じ取れます。とにかくやっちまえ。凄いヒキで終わらせろ。んで、次の話をどうにか矛盾のないように考えるという。大変です。
○聖域編
僕、色々思い違いしていた部分があり、マリンの名前をシャイナと記憶していました。いつの間にかメインがペガサス星矢/キグナス氷河/ドラゴン紫龍/アンドロメダ瞬になって、この4人を中心にストーリーが進んでいます。瞬が縛られて苦悶の表情を浮かべてる絵など流石に『ああ、これは確かに違う受け方しますな』と思います。サガが28歳というのは凄いです。野心を抱いた13年前は15歳です。15歳って、思春期じゃん。東城はオレのコトどう思ってるだろうとか考えろよ。世界支配とか考えるなよ。しかもイイトコまでいくなよ。
○ポセイドン編
5冊分しかなかったのかという印象。男塾っぽさを感じるバトルもありました。サガ人気が高かったのかホントに双子にしてカノンなる弟が登場します。兄弟そろって何やってんだよ。さつきや西野のコト考えろよ。このカノン、ハーデス編にてフェニックス一揮化します。ピンチに現れる準レギュラー。
○ハーデス編
連載時は、別視点とは言えまた十二宮一つ一つ見せられるのかとちょっとげんなり気味だった序盤ですが、冥界突入から異質な雰囲気が出てきて、今回の再通読楽しめました。エイトセンシズについてロクに説明もなく瞬や紫龍冥界突入してます。神衣(カムイ)やオリンポス十二神など次の時の為に軽く伏線もあったのですが、ゼウス編には突入せず。大長編の割には意外とあっさりしたラストを迎えます。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
ストーリー部分よりも、何を繰り出してるのか具体的に分からない見開き技を中心に、カッコイイ瞬間をつなぎ合わせるという車田特有の方法論に則って描かれた作品、それが「聖闘士星矢」です。
今、チャンピオンREDなる雑誌で別の漫画家による「聖闘士星矢エピソードG」が連載されていますが、車田正美の築いた聖闘士星矢の世界観との距離を、読んでて読者が埋めるの大変ですね。ていうか埋まらないだろ。
それにしても「秋田書店で星矢か。じゃあオレの出番だな」と思わなかったんだろうか。
1月23日(木)☆
《更新履歴》...活字中毒記に「瀬名秀明」ファイル追加、「森博嗣」ファイルに「そして二人だけになった」「スカイ・クロラ」「女王の百年密室」追加。
本日の購入書籍。
山口雅也「生ける屍の死」(創元推理文庫)
貫井徳郎「鬼流殺生祭」(講談社ノベルス)
また積読本増えてきました。どうしよう(読めよ)。
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●今週の餓狼伝感想
年末年始はゴタゴタしてて、板垣漫画で読めなかったのもあって、状況がよく分からない部分もあります。なので、色々と混乱した発言があるかも知れません。
とりあえず、海に墜落して消息不明になっていたドイルですが、加山という日本名で大会出場してる様子。正拳突きしか知らなかった頃から14年経過してるみたいです。この作品は「バキ」よりも未来の話です。
そんな加山ですが、長田に背後を取られバックドロップ炸裂というシーンで今回は終了。あれは決まりそうです。それによって空手信仰が崩れる加山は、今後イギリスに渡って名をドイルと変え、関節に刃物を仕込む殺人者となり、捕まって死刑囚になるんでしょうな。この作品は「バキ」よりも過去の話です。
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●今週のバキ感想
最大トーナメントベスト8クラスの強豪を屠って登場した死刑囚達が、1回戦クラスやそれ以前の幼年期編キャラに圧倒されてる最近、いかがお過ごしでしょうか。
えー、シコルス絶叫しながら敗北宣言。オリバ、バキ、そしてガイアに敗北。負け過ぎ。このロシアの人負け過ぎ。これで終りなんだろうか。終わっちゃあ、何の為に既に負けてるシコルスを引きずり出したのか本気で分からない状態になります。原稿枚数稼ぎでしょうか。もうコムロ的商法に突入してるのでしょうか。
シコルスはまるで井の中の蛙だった結果です。ミサイル発射口も絵的に井戸っぽい。自分一人で強いと勘違いしてた自惚れキャラだったんだろうか。等と一瞬思ったのですが、彼が犯罪者でなければ金メダルを総なめにしていただろうと他者の発言もあったっけ。ロシア人は自惚れが強いというコトでしょうか。
ガイアの10秒に1回攻撃、キチンと10秒に1回なのが意外でした。たまにカウント4ぐらいで打ち込んだりして緩急付けた方が精神的にキそうなので、それぐらいやると思ってました。だいたいこの未成年、武器の使用以外一切を認める場にて「ここでは何してもいいんだって?」と言いながらナイフや銃を使い出した男ですから。
1月22日(水)☆
《更新履歴》...イラストに「北大路さつき」追加。
●山崎さやか「NANASE(原作/筒井康隆)」3巻
やっぱ絵上手くなってきてますね。そしてせっかく上手くなってきてるのにストーリーも終盤でシリアスに拍車がかかり七瀬の裸体があまり出ないという悲劇。
僕の悲劇。
episode 3 : 流れゆく時の中で
タイムトラベラー、17歳。確かに...見えないです。
episode 4 : ヘニーデ姫
今回3巻は先にも書いた通りサービスシーンが少なめなんですが、このエピソード4で、バスあがりの七瀬が尻を公開して下さっています。ありがとう。
精神感応者が苦手とする思考感情。これは発語感情の逆で、板垣漫画で結構使われてる、意識にのぼる言葉の断片。筒井康隆、このネタ出してみたけど、さほどストーリーに奉仕していない感じ。
このエピソード4からラストまでは、いよいよ物語のクライマックスへと突入。超能力者を快く思わない組織に目を付けられます。
原作の筒井康隆は何かの対談で「七瀬ふたたび」を『あれは書いててつまらなかった』と発言していて、どうも気に入ってないみたいです。常に実験的な作風でチャレンジし続ける作家なので、王道エンターテインメント(特にこの辺から)を書くのがいやだったんだろうか? でもやはりこうしたクライマックスは燃える。
episode 5 : 復讐の森
北海道の山奥にて隠れ家を設ける七瀬/ノリオ/ヘンリー。未来予知者や時間旅行者も出てきていよいよ最終決戦というノリです。
1月21日(火)☆
《更新履歴》...リンクの「ガベージコレクタ」を相互に。どうもありがとうございます。
1月下旬現在、トップがいかがわしいコトになってるので相互リンクして下さるとは思っていませんでした。どうもです。
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●ドストエフスキー「罪と罰」(河出書房新社)
ナポレオンって人物、名前は有名だけど他の史実上の有名人(発明家/発見家)と違って何気に人類の歴史に全く貢献してないんじゃない?という意見に対して、熱狂的ナポリンファンのドストエフスキーが「違うのー!違うのー!ナポリンは英雄なのー!存在自体に価値があるのー!」と反駁着想から執筆された作品(幾らか妄想入ってますので鵜呑みにしないで下さい)。
ちなみにナポレオンとは、「エルバ島を見るまで私には力があった(Able was I ere I saw Elba)」という回文や、辞書の落丁を愚痴った発言で有名なあの人です。
「罪と罰」、僕が読んだのは実家に置いてあった河出書房新社「世界文学全集」の一冊で、すっげー古かったです。奥付見たら昭和41年6版でした。作家名表記がドストエーフスキーですし、600ページぐらいあるハードカバーの分際で定価480円です。
内容については、メチャクチャ面白かったです。正直ナメてました。『金貸しのババアを殺した主人公が罪の意識に苛まれる』という大枠は何となく知っていたんですが、想像していた程シンプルではありませんでした。どうせ昔の作品だし主人公の罪の葛藤/メンタルに訴える描写にも限界があるだろうと思っていたのですが、間違った先入観でした。
終始サスペンス感が持続されるヤバい程のエンターテインメントぶり。主人公ラスコーリニコフの頭の良さなんかも想像以上で、黄泉が妖狐蔵馬を評した「常に3・4手先を考えている」タイプです。こんなすげーヤツ絶対捕まらないだろとも思えるんですが、彼を取り巻くサブキャラの動向が何かしら犯罪の露見に繋がっちゃうんじゃないのかという不安があり、読み手に緊迫感を与えます。
自分はミスをしないけど、周りの人間が何かやっちゃうんじゃないのかという恐怖感。吉良吉影が単独行動を好むのもそうした理由からでした。
※以下、内容についてネタバレしてます。
メインテーマは、ニーチェ言うトコロの『善悪の彼岸』。ナポレオンの凄さは自己中にある。英雄は善悪を超えた存在。むしろ英雄の行為がそれ以降善悪の基準となる。英雄は自己否定しない。その事実に辿り着いた主人公が、自分は英雄なのかどうかを知るまでの物語です。
特に注目したキャラクターは以下の4名。
1:ラスコーリニコフ
主人公。何となく知ってるレベルの粗筋では『自分は凄いと勘違いしてるよくいる平均的な若者が、いざ人を殺したら大後悔』ぐらいに思っていたのですが、ヤバいほど冷徹で計算高いのが予想外でした。葛藤するコトにはするんですが、衝動ではない、予定されていた葛藤でしょうか。客観力に長けてて思考が理路整然としています。
最終的にも『殺しちゃって後悔する若者』というより『殺した行為を正当化しようとしてる以上自分は「善悪の彼岸」に辿り着けなかった。故に自分は平均的な人間』という結論。ババアの死を悼む気持ちはない。事前に持っていたイメージとは結構違う人物像でした。過程がイチイチ凄かったです。心理描写を煮詰めるとこうなるという感じ。
2:ルージン
ラスコーリニコフの妹/ドゥーニャの婚約者。社会的地位もあり、そういう面では作品の最終的着地では是の存在にも取れるんですが、何より人間性にムカつきます。婚約者としてドゥーニャを選んだ本心が「自分に決して逆らわない忠実な美少女」欲しさ故。
まあ、それだけだったらエロゲーの主人公を地でいきたいってコトで共感出来るのですが(出来るのかよ)、他人を罠にはめようとするシーンにてムカつき度が跳ね上がりました。小悪党のちゃちさ炸裂。その場面では、ラスコーリニコフにこれ以上はないというぐらい論殺され、読み手にカタルシスを与えます。そして、多分それだけの存在でした。このシーン以後出てこないし。
3:ポルフィーリイ・ペトローヴィチ
予審判事で、作中での役割は古畑任三郎。ラスコーリニコフ視点で書かれてるので、ラスコーリニコフを犯人として怪んでいるのかいないのか、こいつの本心が分からないのがサスペンス感を高めてます。
ラスコーリニコフは、こいつの会話になると尋常でないほど神経を尖らせ、失言がないかバリバリ計算します。この辺に心理戦の面白さを感じます。怪んでいなければ単なる独り相撲なんですが、独り相撲になろうと危険な可能性は全て検討しておく主人公に凄まじい脳髄パワーを見ます。
4:スヴィドリガイロフ
ラスコーリニコフがたどり着けなかった『善悪の彼岸』に辿り着いていた男。いうなれば範馬勇次郎のようにやりたいコトをやる男です。何がこの男の目的なのかしばらく不明瞭で、作中でもミステリアスな存在でした。
範馬勇次郎は「闘い」ですが、こいつは「性欲」。でも最後は欲ならぬ「愛」を理解していたと思います。それが伝わらなかったのが切ないキャラ。登場人物誰からも嫌われていた感じでしたが、そんなに嫌う要素を感じなかったです。ヤバいでしょうか僕。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
物語の最後の着地は超個人主義(ナポレオン化)の敗北で、主人公の行き着くトコロはキリスト教的な博愛主義です。これは国家の圧力なのか(無言の圧力含む)、こうまとめるしかなかったのか分かりませんが、かなりイイ感じに思えました。
この作品は今の社会に読まれてちょうどイイと思いました。最近は個性/個人を尊重する主張が強く、そうした言葉が社会不適合者を安心させる逃げ道になってる感じがします。だから逆に、集団に接するコトの重要性を強調するぐらいでバランスが良さそう。
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